世の中には、凝りすぎると抜け出せなくなる趣味や道楽がある。いわゆる「沼」というヤツだ。ハマり込むと底なしであることから、そう呼ばれている。もしかしたら、私(佐藤)は今、ある沼の淵(ふち)に立っているかもしれない

というのも、コーヒーを焙煎してみたいという衝動に駆られて、実際にやってみてしまったからだ。つまりコーヒー沼が目の前に広がっている。

実際に焙煎してみたら、想像よりもずっとカンタンであると同時に、「自分の好みの味を追求したい」という欲求がフツフツと沸き始めている……。

・焙煎してみたくなった

コーヒーは毎日飲む。だが、それほどこだわりのある方ではない。缶コーヒーでもペットボトルでも、スタバでもコンビニでも何でも構わない。そんな私は昨年末に、たまたまコーヒー豆を買ったことをきっかけに、いまさらコーヒーに強く関心を持ってしまった。

コーヒーは豆によって味が異なり、焙煎によっても味が変わる。それらを知識として知っているけど、焙煎でどれだけ味が変わるのか、まったく知らない。そこで自分で焙煎してみたくなったのだ。


・焙煎器と生豆

調べたところ、私のようなズブの素人でも扱いやすい焙煎器がハンズで売っていると判明。発明工房の「コーヒー豆焙煎器 煎り上手」である。販売価格は税込7436円だった。


箱型のアルミ製容器に柄のついたシンプルなつくりで、生豆用の計量スプーン付きだ。


前面に穴が開いており、ここから外気を取り込んで箱内を最適な温度に保つよう設計されているのだとか。


豆を入れて振りながら加熱することで、ムラなく焙煎できるとのこと。初めての私でもできるだろうか、心配だ……



問題はコーヒーの生豆だ。コーヒー豆を販売しているお店はたくさんあるけど、焙煎済みの豆を販売しているのが一般的。どこで買えるかな~。

実は当編集部のめちゃくちゃ近所に生豆を専門に扱うお店「緑の豆 新宿御苑店」があるとわかった。こんなに近くで売っていたのか! 何度もお店の前を通っているけど、生豆を売ってるとは知らなかった。


今回購入したのは、ケニア100グラム(税885円)。


これが生豆か、多分初めて見た気がする。毎日コーヒー飲んでるクセに、焙煎前の豆を見たことなかったとは、我ながら情けない……。



・いざ、焙煎!

さっそく煎ってみよう。容器に20グラム(2人前)の豆を入れて、加熱してひたすらシャカシャカと振るだけ。ちなみに1度に5~6人前の豆を煎ることができるそうだ。


左右にシャカシャカ振ってるだけだけど、本当に大丈夫かなあ。不安だ、不安しかない


穴から豆の様子がチラッと見えるけど、中が暗いから色づき具合がわからない。大丈夫かな。


ほのかに湯気が立って、パチっと爆(は)ぜる音がした。「1ハゼ」ってヤツか?


全体がパチパチいいだしたぞ。2ハゼか、だいぶ黒くなってない? もうヤバいかな?


これ以上はマズいかも!? と思い、網の上に出してみた。煎り過ぎたかな……。


おお~! 焙煎できてる~!! 思ったよりは色は浅くてチョコレート色だ。中煎りってところかな。味の好みは深煎りなので、もっと辛抱すべきだった



・飲んでみよう

触れるくらいに冷めたのでミルで挽こう。やっぱり豆を挽くなら手動じゃないとね。


20グラムとはいえ、挽くのに力がいるし時間もかかる。だが、費やした時間だけ美味しくなると、私は信じたい!


やっぱり色は浅くてココアみたいだ。


では淹れてみましょう。沸騰したお湯を静かに注ぎ入れる。


ヨシ、自ら焙煎したコーヒーの出来上がり!! 黒いカップに淹れたから色がわからんけど、美味きゃいいや。


では頂きます!


うめ~~! 煎り立てのコーヒーはフレッシュで香りがイイ! 浅めの煎り具合だったから、酸味があってスッキリしている。苦い方が好きだけど、これはこれでキレがあって美味しい!


なによりも手間をかけた分、美味い気がする! 手間をかけたという満足感が、より一層美味しく感じさせているのかも。



納得のいく煎り具合ではなかったので、再度焙煎に挑戦。今度はもう少し辛抱して、さっきよりも深煎りにしてみた。


先ほどの浅い豆よりもいくぶん苦味が増して、好みの味に1歩近づいた。この調子で試行錯誤を繰り返していけば、きっと自分の望む味にたどり着くに違いない。

今まさに私は、コーヒー沼の淵に立っている。いや、もう沼に片足を突っ込んでしまったかも。とにかく、想像よりも焙煎は手軽だった。難しくないので、興味のある人はお試しあれ。


・今回訪問した店舗の情報

店名 緑の豆 新宿御苑店
住所 東京都新宿区新宿1丁目17-16
時間 10:00~19:00
定休日 日祝

参考リンク:株式会社発明工房
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24