サバといったら、アジと並んで日本でも馴染み深い大衆魚のひとつ。焼いたり酢じめにしたり味噌煮にするのが一般的で、少なくとも都内では生食で提供されることがほぼない。

そんなサバを生で食わせてくれる店が、東京・西新宿にオープンしていた。その店『いまがわ食堂』は、看板に「生さばを食べられる店」とデカデカと掲げている。実はこの店、あの鉄道グループの飲食会社が運営を行っているのである。

・生でサバが食える店

サバは生食が難しい食材だ。アニサキスという寄生虫の存在、加えて足が早いなどの理由で、生食を避ける向きが強い。

しかし、このお店では三浦港(神奈川)で水揚げされた鮮魚を直接買い付け、その日のうちにお店に届けているという。市場を介さずに高い鮮度を保ったまま加工しているから、生食での提供が可能なのだとか。


それならぜひとも生でサバを食いたい! ってことで、お店のオススメ「醤油だれ ごまさば丼」を定食(税込1080円)で頼むことにした。メニューはこのほかに焼きサバやマグロカツ、アジフライやしらす丼などがある。いずれも三浦半島で獲れた旬の鮮魚を使用している。


これがごまさば丼定食。定食には食前酢・浅漬け・季節の煮付けにみそ汁がついている。みそ汁の具はわかめ・青さ海苔・お麩の3種から選択可能だ。


ごまさば丼には卵黄が乗っているけど、来た時には黄身が……。まあ、味に違いはないからいいか。


まずは食前酢から頂きましょう。南高梅を使ったこの酢、めっちゃすっぺえ! 汗をかく今の時期は思いのほか酸っぱく感じる。でも、身体にしみるんだよねえ。これ飲んだら、食欲のスイッチが入った!!


あ、そうだ。膳には筒が一緒についてきてた。これにお出汁が入っていて、丼のシメに茶漬けにするとのこと。


それから小さなすり鉢でゴマを擦る! ゴマすりは得意だぜ!!


では、生サバをひと切れ頂きましょう。食べてみると……酢じめにした〆サバの味に慣れ過ぎてしまって、酸味がしないことに若干違和感を覚える。私(佐藤)がこれまで「〆サバの味」として認識していたものは、「酢の味」だったのかも……。それはさておき生サバは身がやわらかく、脂ものってて美味しい。


すりゴマとサバは相性がとても良く、醤油だれが美味しさを引き立てている。


ほどほどに食べたところで出汁を投下! 茶漬けタイムの始まりじゃい!!


お出汁は天然昆布・あご(トビウオ)・いりこで毎朝作っているそうだ。しっかりとした味で、生サバにひけをとらない旨味の強さがある。


ちなみにお店を運営しているのは「小田急レストランシステム」である。そう、小田急電鉄グループの飲食会社なのだ。

小田急といえば、箱根そばが1番有名だが、そばのほかにとんかつ専門店やカフェ、洋食専門店、おにぎり専門店など、幅広く経営を行っているのである。


そんな訳で都内で生サバを食いたかったら、このお店を利用すると良いだろう。ごまさばをツマミに一杯なんて楽しみ方もできるお店だぞ。


・今回訪問した店舗の情報

店名 いまがわ食堂 西新宿店
住所 東京都新宿区西新宿7-9-15 ダイカンプラザビズネス清田ビル2F
時間 11:00~23:00(L.O.22:00)

参考リンク:PRTIMES小田急レストランシステム
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24