先月のグランドメニュー改定と共に、姿を消したと噂されていたサイゼリヤの「間違い探し」。確認のため私(あひるねこ)も店舗まで足を運んだが、テーブルからはキッズメニューが撤去され、店員さんに尋ねたところ「なくなってしまった」との回答があった。

なぜ食事に来てこんな拷問のような作業をさせられるのか──? 迂闊にもサイゼの間違い探しに手を出したことがある者なら、きっと誰もがそう思ったはずだが、なくなったらなくなったで寂しいものである。もうあの悪夢に触れることは叶わないのだろうか?

・消えた間違い探し

この悲報は、当サイトの問い合わせフォーム等を通じて私の耳にも届いていた。その一つをご紹介しよう。


「はじめまして。あひさんが編集部に来る前の委託ライター時代からずっと楽しく読んでいます。もうとっくにご存じかもしれませんが、お伝えしたいことがあり……

サイゼリヤのメニューが変わり、間違い探しがなくなっていたのをご存じでしたか? デカンタを飲みながら間違い探しに興じることができなくなっております……」


そう、あの鬼畜ゲームは私にとって最高のワインのお供だった。幾度となく挑んでフルボッコにされては、その痛みを大量のワインで洗い流す……。サイゼにおけるもっとも無意味かつ至上の体験だっただけに、なくなってしまった衝撃はあまりにも大きい。


ところが。



・異変

つい先日の話だ。いつものようにサイゼに入って、いつものように席に着いた。ふとテーブルを見ると、グランドメニューとは別に何やら見慣れぬ物体が。


こ、これは……?


キッズメニューのような折り畳みの冊子ではない。おそらく初めて見るサイズだ。「サイゼリヤの『おいしさ』のハナシ」というタイトルで、今回はサイゼのレタスがどう育てられているかが書かれている。


なるほど、どうやらサイゼの取り組みをアピールする読み物らしい。が、しかし、どうもそれだけではないような……。何だろう、裏側からとてもこの世のものとは思えぬ禍々しい気配がする。私は “それ” を恐る恐るめくってみた。その結果……


ぎゃああああああ! 出たァァァァアアアア!!



・ただいま

そう、なんとサイゼの鬼畜間違い探しがしれっと復活していたのである! それも従来のようなキッズメニューの表紙としてではなく、純粋な悪夢として各テーブルに再臨なさっているではないか! なんたる地獄絵図!!

と同時に、私はこうも考えていた。やっぱりコイツがいなきゃ始まらねぇ……! この比類なき間違い探しこそサイゼの象徴であり、ワインにもっとも合う唯一無二の相棒なのだ。お前の帰還を私は心から歓迎する……と思ったけど、


うわキッツ!!!!


アカン、まだ1杯目なのに早くも吐き気がしてきたぞ。何だよこれ……何だよこのレタスの山……。だが、それがいい。それでこそサイゼだ。ではワインと共にゆっくり堪能させてもらおうか。グラス? デカンタ? そんな水滴みたいな量で足りるもんかい。


マグナム一択や。

・おかえり

サイゼから間違い探しが消えたと聞いて絶望していた同志諸君よ、安心してほしい。ヤツは帰ってきた。しかもいきなりフルスロットルだ。この週末はワインのマグナムをつまみに、常闇(とこやみ)のような間違い地獄の中で悶え苦しむといいだろう。

参考リンク:サイゼリヤ
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.