突然だが皆さんはスーパーで惣菜の唐揚げを購入した際レンチンするだろうか? 私(中澤)は絶対にしない。レンチンした時の衣のふにゃふにゃ感が冷めてる状態以上に嫌いなのである

だが、この話をして共感されたことがない。「絶対レンチンした方がウマイ」と言われてばかりだ。そのため、凄くニッチな趣味嗜好だと思っていたのだが……

なんと、セブンイレブンで『冷たいまま食べるチキン南蛮』と『冷たいまま食べる油淋鶏』という商品が販売されているではないか。こんなに狭い需要を攻めてくるなんて正気かセブンよ

・冷めた唐揚げマニア

冒頭の通り、唐揚げを絶対にレンチンしない派の私。その割に揚げ物はよく買うので、特に1人暮らしを始めてからの約20年は色んな冷めた唐揚げを食べてきた。今やアツアツの唐揚げより好きかもしれない。もはや冷めた唐揚げマニアと言っても過言ではないだろう。

そんな私が、本商品を見て気になったのは「普通に冷めた唐揚げとどう違うのか?」ということ。これは冷めた唐揚げの味を熟知している者にしか分からない。というわけで、購入してみた。

・コスパの違い

カップデリとして販売されている本シリーズ。チキン南蛮は税込み313円で油淋鶏は税込み321円と油淋鶏の方が8円高い。その割に、カップの中はチキン南蛮が5粒で油淋鶏が3粒とボリューム感はチキン南蛮である。

炭水化物量やたんぱく質量もチキン南蛮の方が多く、なぜかコスパは明らかにチキン南蛮に振られているように感じた。同じに見えるけどチキン南蛮と油淋鶏で微妙にコンセプトが違ったりするのだろうか。



・普通に冷めたものと変わらない?

さて置き、油淋鶏を食べてみたところ、肉が柔らかいとか衣がサクサクとかそういった食感の違いはない。印象としては普通に冷めた油淋鶏と変わらない気がする。強いて言うなら油が固まったりはしていないか。

わざわざ「冷たいまま食べる」ことを推奨しているくらいだから、そこにピントを合わせて仕上げてきたのだと思っていたが、今のところよく分からない。が、チキン南蛮を食べてみたところ……

あ、なるほど


チキン南蛮って味が濃厚な分、冷めたものは臭みとかが出てキツイ味になることが多いのだが、そのキツさが一切感じられない。タルタルソースのまろやかさと甘酢ダレの甘みが非常にナチュラルである。むしろ、口当たりが柔らかい。

すなわち、食感ではなく、ソースなどの味付において冷たいまま食べることにピントを合わせているわけだ。この発想は画期的。こういうのが欲しかったァァァアアア



そう考えると油淋鶏も味が固まった塩辛さやキツさは感じられなかったな。冷たいままでも美味しい本商品は、私のようなマニアだけではなく、暑くて何も食べる気が起きない時とかにも使えそう。暑くなるこれからの時期、体力をつけたい時はこういう選択肢もありえるのではないだろうか。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.