値上げラッシュが止まらぬ今、「安くて良いもの」を見極める力が必要とされている。そこで私も見極め能力を最大限に発揮し、Amazonで「2円のシャツ」「1円のパンツ」「2円のビジネスシューズ」を買ってみた。上下セットでなんと5円である!
仕事でもプライベートでも着回しが効くシャツ(2円)、肌触りが優れていて着回しの可能性を広げるパンツ(1円)、そして革ではないが本革のような贅沢な高級フェイクレザーの革靴(2円)の実力とは……値上げラッシュに抗う5円コーデをご覧いただきたい。
・安くて良いものを買いたい
だいたい何でも安いのは嬉しいが、安すぎると一気に不安になる。しかし「安くて良いもの」を見極める力を高めるためには、「安すぎる」という表面的な部分だけで判断せずに、目に見えにくい部分をどれだけ正確に把握できるかが求められるだろう。
ちなみに2022年に10円コーディネートを紹介した際には、Amazonから「XLサイズがおすすめです」と勧められたズボンを購入したものの、信じられないほどのピチピチ具合で「まだまだ私も表面的な部分しか見えていないな」「学びが足りないな」と反省したのだった。
・2023年版最安コーディネート
さて、今年もすべての商品は中国から海を越えてやってきた。袋は2点、さっそく一方の袋を開けてみると……
シャツとビジネスシューズ(どちらも2円)が登場した。
思ったよりも清潔感のある商品である。乱暴に扱われた形跡はなく、シャツは丁寧に畳まれていたしシューズも専用のケースに入っていた。意外と悪くなさそうだ。私の見極め力も1年前と比較すると向上しているのかもしれない。
それぞれ簡単に紹介しておくと、シャツは商品ページ曰く「素肌に直接着ても心地よい着用感で、汗ばむ季節でもベタつかず快適に着こなせる」らしい。たしかにそんな感じだ。
シューズは「足長効果も期待でき、スーツスタイルを際立たせる1足」で「レザーより雨に強く、カビがつきにくい性質」とのこと。2円とは思えない説明文である。ちなみに評価は1でコメント曰く「安物は気をつけましょう」とのこと。押忍。
つづいて、パンツの入っている袋を開封する。
ただのジャージにしか見えないが……それはもしかすると私の学びの浅さ、理解力の乏しさかもしれない。ちなみに今回はAmazonから提案された「XLサイズ」より3段階大きい「3XLサイズ」を選んだ。私は同じ失敗を繰り返すような男ではないからだ。
パンツは無地でシンプルなデザインらしく、部屋着・普段着・通勤・通学・部活・就活・作業・旅行・文化祭・運動会・飲み会・二次会・同窓会・食事会・演奏会・発表会・謝恩会などなど、どんなシーンでもOKとのこと。1円とは思えない万能パンツである。
実際に着てみると……
パンツがなぜか信じられないほどにピチピチで、シューズは最も大きい27センチを選んだのに小さすぎて足が全然入らなかった(私は普段27センチの靴を履いている)。パンツと靴に比べたらシャツはマトモ。裾を入れても出してもどっちでもいいだろう。ってか……
このパンツ……1年前に買ったものと同じじゃねえか。記事を執筆している今気づいたぞ。いや、商品ページは別なのだが、商品の特徴はもちろん出荷元も販売元も同じ。それはいいとして、XLも3XLも全く同じサイズってどういうことだよおい。
というわけで、私の見極め力が未熟過ぎたため1年前と全く同じ1円のパンツを買ってしまったようだ。もう涙が止まりません……現場からは以上です。
参考リンク:Amazon「2円のシャツ」「1円のパンツ」「2円のビジネスシューズ」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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