いま、Twitterの広告がヤバイ。怪しいものばかり追ってしまう私の環境だけなのかもしれないが、もうタイムラインは怪しげな商品のプロモーション動画だらけになっている。その頻度、3〜5投稿に1広告レベルで……。
もうなんかウソクセー広告を見るためにTwitterを開いているようなものでウゲっと吐きそうになるが、これだけ頻繁に怪しい動画広告を見せつけられると、嫌でも気になってくるのが人間の性(さが)。
たとえば今回購入した「強力吸引ハンディ掃除機(掃除機・送風機・空気ポンプ多機能3IN1)」もそのひとつ。ついついうっかり購入してしまったのだが、実際に試してみたところ……
価格は税込5980円。まず到着した荷物からして変だった。めちゃくちゃガラゴロと音がするのだ。まるで「すべてが固定されていません」みたいな感じで。
そして開封すると……
いろんなものがドチャッと出てきた。本体と、充電ケーブルと、各種アタッチメント……てな具合か。
で、本体の箱を開けてみると……
ファッ?
何この隙間だらけの梱包。緩衝材の固定パーツもなく、スッカスカ。これなら充電ケーブルもアタッチメントも、すべて箱の中に入ったじゃん! どういう “固定概念” しているんだ。
それはさておき、本体のスイッチをONにしてみると──
「フイーーーーーン!」と、けっこうな音がする。すっごい風を送りまっせ! すっごい吸引しまっせ〜的な、なかなか幸先の良い爆音だ。
ということで……
まずはこちらのPR動画を再現しようと
ソファの上に細かく切った紙をばら撒いた。そして、スイッチオンして吸い込んでみたところ……
あれ……
なんか……
普通なんだが……。
吸わないことはない。だが、そこまでの吸引力もない。言わば「普通」。普通以外の感想がないほどに普通。いや、もしかしたら「普通以下」なのかもしれないってくらいの吸引力であるような気もしてきた。
続いては、
商品ページに記されていた「スマホ吸引テスト」も再現してみることに。なんでも超デカい「iPhone 13 Pro max」をも吸着してしまうほどのパワーだというが、
うむむ……
「max」よりも小さな、私の「iPhone 13 Pro」が吸着することは、なかった。
続いて、
こちらの「吸水試験」も試してみたが、
客観的に見たら「水の入ったコップに、なぜか掃除機をかざす43歳のオッサン」が、そこにいただけだった。「水を吸い上げ、落ちない」なんてミラクルは、起きなかった。
ウォーターサーバー用の巨大ボトルも一瞬で凹むほどのバキューム力を期待するも、
カルピスが入っていたペットボトルは、少しも凹むことすらなく微動だにしなかった。
吸い込みだけでなく、送風機(ブロワー)的な性能はどうなのだろうと、
こちらの動画をマネして、ややホコリがたまっているサッシの溝に送風ノズルを当ててみたが、
そこまで「ブワーッ!」っとはならず……。
ならば、せめて、メチャ軽のティッシュくらいは。
このシーンをやってみたくて買ったほどなので、せめてこれくらいは……と、
机の上にティッシュを3枚置いて吸い込んでみた結果──
「フイーーーーーン!」
「フゴッ……」
……
「フイーーーーーン!」
「フゴッ……」
……
「フイーーーーーン!」
「フゴッ……」
【完】
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24