掃除機がけをしていたら、ふと「これでいいのか?」と思い始めた。私が使っているのはコスパ最強な伝説の掃除機『ツインバードTC-E123』。特に不満はないし、壊れてもいない。相変わらず最高なマシンだ。でも、


これでいいのか? と。


「もっと他の世界も見るべきではないか?」と。「いくら『TC-E123』が名機とはいえ、いちおう他の掃除機も知っておくべきでは?」と。

そんな気持ちでビックカメラに行き、我が家に迎える新たな掃除機を物色した。充電式は嫌なのでコード式、クローゼットの中に収納したいのでスタンド式、吸引力は『TC-E123』よりも強く……と選んだ結果、

ツインバードの『TC-500BK』しか選択肢がなかったのであった。

ま〜たツインバード……。他の世界を見ようと旅に出たが、けっきょく行き着いたのは故郷だった……みたいな感じだが、これも何かの縁。購入! 価格は税込5480円なり。

──その後の私は、じっくり1ヶ月以上『TC-500BK』を使い込み、『TC-E123』と比べて良いところや悪いところを完全理解! 私が感じた率直かつ情熱的かつ正直な感想は以下の通りである。


・見た目

ふたつを並べてみると、まずは褐色のボディに目が釘付けになる。お尻のあたりの排気口スリットの入り方も実にセクシー。まるで、ゼブラ(シマウマ)のヒップのようだ。


頭もシャキッっと立体的な造形になり、恐れおののくほどの高級感。


ちなみに「布団ノズル」もオプションでついてくる。私は布団用としてではなく「絨毯(じゅうたん)用」として使っているが、普通のヘッドよりも髪の毛がよく取れる気がする。

このパーツがあるだけで『TC-500BK』を買って良かったと思うし、『TC-E123』ユーザーも手に入るよう、別売り販売しても良いのでは? って思うほど重宝している。


・ギミック

まず、細かいながらも感心したのが、収納したコードの固定機能。


まとめ髪、って感じでドキドキする。


もうひとつ押さえておきたいギミックは、ゴミ捨ての時。今までは、本体を分解してゴミを捨てる感じだったが、


進化した『TC-500BK』は、分解せずとも──


パカっと。

これ「楽ステ」機能と言うのだけれど、正直言うと、わたし的には不要かなと。分解なんて『TC-E123』で慣れてるし、苦とも思わないし、ゴミ捨てだけじゃなく、フィルターの掃除とかもあわせてやっていたので……

たとえ先っちょの口から「ゲボ」ってゴミを捨てたとしても、『TC-E123』に染まり切った私としては、けっきょく分解してキレイキレイするのだから、逆にこのギミックの存在が邪魔なのであった。


なお、他の細かいギミックで歓喜のあまり卒倒しそうになったのが、


上下スイッチの連動である。これは最高。見ているだけで楽しくなる。イッチニ、イッチニと、一緒に体操したくなる軽快な動きだ。最高〜!


・吸引力

これはもう、圧倒的に『TC-500BK』の勝ちである。なにせ『TC-E123』が吸込仕事率70Wなのに対し、『TC-500BK』は100W! この差はデカい。そして、実際に体験すると、かなりビビる。

すんごい吸い込みなのだ。

『TC-E123』の吸い込みしか知らなかった私にとって、『TC-500BK』の吸い込みは まさにタコ。あまりの吸い込みに、絨毯がめくれるのでは……なんて思ったくらいに違うのだ。ま、それ目当てで買ったのだが。

ということで、『TC-E123』の吸い込み力に不満を持っている人であれば、『TC-500BK』に乗り換えるのは十分にアリと言える。

逆に、この段階で書いてしまうが、『TC-E123』の吸い込み力に不満を持っていないのであれば、『TC-500BK』に乗り換える必要はないと私は思う。詳しい理由は後述したい。


・とりまわし

これは非常に難しい。まず、それぞれの重さを理解しておこう。『TC-E123』は1.7kg、『TC-500BK』は1.8kg。たしかに後者を使っている時は、ズシリと100gの違いは感じる。パワーあるで〜的なズシリ感だ。

ということで、『TC-E123』が非常に軽く感じるのだが、『TC-500BK』は『TC-500BK』ならではの独特の機能で、重さを感じないように工夫している。それこそが……

「スイングヘッド」機能である!

これには興奮! だってだって、『TC-E123』は直線的な動きしかできなかったから! それがクイッ、クイッって! 小回りも利くし!! まるで乗り物を運転しているかのような!!

ということで、楽しい。


しかし、


ぶっちゃけ「なくてもいいんじゃなねーかな」とも思う。だって直線移動しかできない『TC-E123』でも、まったく問題なく取り回しできていたし……。

もちろん「重量が重いからスイング機能で取り回しを楽に」という気持ちも分からなくもないが、やっぱ正直、いらないかな〜と思ったりも。いらん機能は排除して、そのぶん100グラム軽量化して〜……みたいな。


・サイクロン

これに関しては、ひとこと物申しておきたい。どういうことだか『TC-500BK』、これまで一度も「ゴミサイクロン※」していないのである。吸い込んだゴミの質も影響してくるとは思うが、1ヶ月使って一度もないとは何事か!?

※ゴミサイクロンとは、容器に溜まったゴミが、サイクロンによってグルグルと回っている状態のことである。

この「TC」シリーズの掃除機は、サイクロンを鑑賞するのも楽しみのひとつ。たとえ使い込んでいたとしても、『TC-E123』は けっこうな確率でサイクロンしてくれる。

それなのに『TC-500BK』は……なぜなんだ!! いつかは『TC-500BK』のゴミサイクロンを見てみたいものである。


・まとめ

買ったことに対して後悔はしていないし、商品自体に満足もしている。ただ、私の個人的なワガママを言えば──


単純に『TC-E123』のパワーを100Wにしてくれたモデルが出たら最強


──ということ。もう絶対売れる。なんなら革命が起きる。それくらい70Wと100Wのパワーの差は歴然としているのだ。

なので結論的には先にも述べたが、『TC-E123』の吸い込みに不満な人は乗り換えもアリで、逆に『TC-E123』の吸い込み力に不満を持っていないのであれば乗り換える必要ナシ。どちらも、良いマシンである。


参考リンク:ビックカメラ「TC-500BKG」
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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