2024年11月27日から、マックが今年のグラコロの販売を開始。そしてコメダが今年のグラクロの販売を開始した。「グラコロ」はマックの登録商標で、グラタンコロッケをパンに挟んだ商品。
そしてコメダの「グラクロ」はグラタンクロケットの略だと思われ、グラタンクロケットをパンに挟んだ商品。クロケットとコロッケには、実は辞書的な解釈だとそれぞれの定義に違いがある。
しかし、今回は両者ともに衣の中身はグラタン。まあ……同じ土俵の食べ物だろもう。商標的な事情があってコメダ側の呼称が異なるだけで。ということで、同じ日に解き放たれた両社の新作を食べ比べることに。
・グラタン
まずはそれぞれの概要から。マックの今年の新作「グラコロ」は「濃厚デミ&タルタルグラコロ」。単品で490円だ。デミとタルタルの2種類のソースが武器なようす。
コメダの新作「グラクロ」は「グラクロ 薫るポルチーニ」。価格は700円~770円で、店舗によって価格が変わる。ポルチーニ茸を使用したソースが武器だと思われる。
それぞれテイクアウトしてきたのが、トップに表示されている画像だ。サイズが圧倒的に違うが、コメダが参画する時点でサイズ差は不可避の展開ゆえ、そこはスルーして行こうと思う。
・マック
まず見ていくのはマック。
バンズをめくると、武器のタルタルとデミソースの両方がいきなり仕込まれている。
そして最下層がこちら。たまごソースが仕込まれている。
食べてみると、コロッケ部分のクリーミー感は、例年と似たようなものな気がする。リニューアルされたらしいが、去年の記憶が頼りな私には判別不能だ。リニューアル前と同時に食べ比べるなどしないと分からないのではなかろうか。
しかし、新兵器の濃厚さをウリにしたデミソースと、タルタルの強さは明かだ……! 何が由来かよくわからないが、明確にピリッとする辛さがある。
その刺激がコロッケのマイルド感をより引き立てる! タルタルのガーリック風味もしっかりしていて、ただマイルドなばかりではないぞと。これは攻めのグラコロだ。
グラコロ新作は毎回一定値以上の評価をたたき出すことが約束されている感があるが、今年のニューフェイスは偏差値70くらいある気がする。グラコロの当たり年と言って良いかも知れない。
・コメダ
続いてはコメダ。バンズをめくるとこの通り。いきなり大量のトロットロなソースが目に入る。これがポルチーニ茸を使用したものなのだろう。
そしてクロケットの下はこう。
構造的に、トップ部分のポルチーニで全てが決まると言って良いだろう。
食べてみると……おぉ! 思っていた以上に濃いポルチーニの香り!! 商品名的にそんな人は手を出さないと思うが、ポルチーニ茸が嫌いな人および、そもそもキノコ系が苦手な人はNGな濃さに至っている。
それくらいゴリゴリにポルチーニってるぞ! ポルチーニ界でも記録的な濃度ではなかろうか。そしてこの巨大なクロケット。トロトロ感はマックより控えめで、むしろ衣のサクッとした感じが先に来る。
そしてクロケット内部の高い粘度。ソースがトゥルっとしている。公式HPによると、5種類のチーズとクリームが入っているらしい。この粘度はチーズによるものだろう。
マックのグラタンコロッケとは食感が違う。マックはフワトロって感じで、コメダはサクトゥルって感じ。
なるほどね。コメダは今期も物量に任せたパワー系で来ると思っていたが、パワーはパワーでも、ポルチーニ濃度にステータスを振ってきたわけか。
これは好みによってだいぶ評価が分かれる仕上がりだと思う。マックは万人ウケ間違いなしなフレーバーを、絶妙な調整で実装した万能キャラ。
対するコメダはポルチーニ特攻の一点集中型だ! 争いになる気がしていたが、これは上手い具合に住み分けがなされる気がする。
参考リンク:マクドナルド、コメダ珈琲店
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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