いまやすっかり定着した感じもするヴィーガン。その定義は動物愛護の精神から、肉はもちろん酪農製品など動物に関するものを一切絶っている人たちのことなのだとか。乳製品も毛皮も全部ダメ──とロケットニュースの過去記事に書いてあった。
そんなある日、スーパーで買い物していたところ見慣れないベジ玄米ラーメンなる商品が売られていた。オーサワという会社が出しているものなのだが、どうやらヴィーガン対応らしい。
・3種類のベジ玄米ラーメン
気になったので手にとったら種類はしょうゆ、みそ、担担麺の3つが置いてあって、商品すべてに「For Vegan」の文字が入っていた。ふむ……言葉はよく聞くようになったが、最近のヴィーガンの味ってどんなものだろう。
ちなみに値段は しょうゆ と みそ が246円で担担麺だけが300円とわずかに高い仕様。この価格差で何がどう違うのか、手にとったのも何かの縁だから全部買って比較してみることにした。
・みそ
さて、どれからいくか迷って最初にチョイスしたのはみそ。なんとなくしょうゆは無難な味で担担麺は辛さ重視っぽい感じがするが、みそはいまいちピンとこなかったからである。ヴィーガン対応のみそ……どんなもんか気になるぞ!
中身はこんな感じでノンフライ麺とスープのみとシンプル。他のインスタントと同じく、沸騰した湯の中に麺を入れて仕上げでスープを混ぜたら完成だ。
そしてこちらが みそ のベジ玄米ラーメン。普通のラーメンっぽいが、よく見ると麺がそうめんみたいにかなり細い。で、お味の方はどうかというと……
なるほどですねぇ〜
ある程度は想像していたが、普通のラーメンに比べて全体的に物足りなさがあるのは否めない。ただ、そのぶん優しい味をしており、うまくやっているなという印象も受けた。そして驚いたのが満腹感。
玄米の影響なのか、内容量118g(麺は80g)を食べ終えたら予想以上にお腹いっぱいになった自分がいた。玄米とラーメンの相性って考えたことなかったけど、普通にイイのかもしれないなぁ。ガッツリとした みそ じゃないと認めない派でなければイケるのではないだろうか。
・しょうゆ
続いて しょうゆ を食べてみたが、ベジ玄米ラーメンの本当の実力を知ったのはここから。何しろ しょうゆ は完全にアリなラーメンだったのだ。みそと同じく細い麺で味気なさこそ少しあるものの、スープとの絡みがヒジョーにいい!
まるで中華そばを食べている感覚と言おうか。サクッとインスタントで作れるにもかかわらず、「えっ、これヴィーガン対応なの!?」とさえ思ってしまうレベルの味には達していたから驚いた。
とにもかくにもスープがほっこりする味付けで、和の心を思い出させてくれるかのよう。全体的にキレイな一杯に仕上がっていた……のだが、フタを開けたら上には上がいた。
・担担麺
そう、担担麺の存在である。みそ と しょうゆ と同じ麺ではあるのだが、味がワンランク……いや、ツーランク上をいっていて普通にウマかった。スープはついつい飲んでしまうタイプと言えば伝わるだろうか。
脳では「これくらいでやめとかなきゃ」と思っているのに飲んでしまうあの感覚……ナンチャッテ担担麺なのかと思いきや、ピリッとした辛さがアクセントになっていてかなりイケた。それでいて、べらぼうに辛いワケじゃなく食べやすいから普通に気に入る人は多そうだ。
このクオリティーなら値段が少し高いのも納得。あとはパッケージでオススメされていたように、ネギやほうれん草などの野菜や大豆ミートとか合わせたら、より通常のラーメンに近づけるに違いない。ていうか、もはや普通に出されたら気づかないかも!?
・全部で5種類
これと言って不自然な感じもしなかったベジ玄米ラーメン。同商品について調べたところ、しお、ごまみそといった味もあった(2023年4月現在)が、いずれも一定のクオリティーには達していることだろう。
今回食べた中で好んで食べるなら個人的には しょうゆ か担担麺の2択。いろいろ工夫して作られているのだなと感心するばかりの実食であった。それにしても、いろんなアイディア商品が登場するものだなぁ。
参考リンク:オーサワジャパンHP
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
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