結局のところ何なのかはよく分からんのだが、ウマいことだけは確かだった。中華料理チェーン「日高屋」の期間限定メニュー『大宮 担々麺』を食べてみた感想だ。謎なのは言うまでもなく、『大宮』の部分である。
まず、普通の担々麺と『大宮 担々麺』の違いからしてよく分からない。しかし検索してみると、そもそも『大宮 担々麺』なるご当地グルメ自体、初めから存在しないらしい。え、なんか怖い……。『大宮 担々麺』、お前は一体何者だ。
・「日高屋」の新メニュー
会社近くの「日高屋」をたまに利用する私(あひるねこ)。絶品! というわけでもないが、どの料理も値段の割には味・量ともに申し分ない。近所にあるとちょっと嬉しい、そんな「日高屋」がけっこう好きだったりする。
昼のピークタイムを少し過ぎたころ。久しぶりに入店した私がカウンターに座ると、デカデカと書かれた見慣れぬ文字がちょうど目に飛び込んできた。『大宮 担々麺(税込640円)』という期間限定メニューだ。
・大宮の謎
担々麺は分かる。が、大宮……? 埼玉の? でも何が大宮? 大宮に関する知識があまりないため、普通の担々麺との違いがまるで分からない。何なんだ『大宮 担々麺』って! だがそれは他の客も同じだったようで、私の隣に座っていたおっちゃんは店員のお兄さんに向かってこう尋ねていた。
──ねえ、これ何で大宮なの?
「ああ。ウチ、本社が大宮なんすよ」
──そうかぁ。
まったく答えになっていないと思うのだが、なぜかおっちゃんは納得していた。理解力がパない。一方の私はというと、当然意味が分からないので試しにその『大宮 担々麺』とやらを注文してみることに。ちなみに、おっちゃんは頼んでいなかった。
・見たことあるルックス
しばらく待つと、私の元に真っ赤な担々麺が到着。食べる前から唐辛子系の辛い麺料理であることが伝わってくる。これが大宮なのか……。担々麺というよりは、以前あった『チゲ味噌ラーメン』に近い印象だ。実にウマそうである。
『大宮 担々麺』はニラ、玉ネギ、ザーサイといった具が卵でとじてあり、スープをすくってみると……うわ! ドロッドロ!! もはや食べるスープみたいな感じになっているではないか。麺によく絡みそうだ。いいぞいいぞ、こういうのは嫌いじゃない。
・思った通り辛ウマい
丼の底のほうからググッと麺を持ち上げていくと、スープをガッチリと身にまとっているのが重みで分かる。服にハネないようにしつつ、それでいて勢いよくズズッ! とすする。……うむ! やはりウマい!! が、これは担々麺ではないな。どちらかというと『チゲ味噌ラーメン』である。
味噌感はあまりないものの、チゲ感がだいぶ強いのだ。ザーサイがいることで雰囲気は少々違うように感じるが、同じ系統の味であることは間違いないだろう。ただ、辛さは見た目ほどではないかな。もっと辛くできるようなので、激辛ファンは注文時にお願いするといいかもしれない。
・ライスが必須
家系ラーメン並みにご飯のおかずになるという点は『チゲ味噌ラーメン』と同様だ。ライスを頼んでシメに丼にブチこめば、あっという間に『大宮 雑炊』の完成である。スープを最後の一滴まで存分に楽しめるギルティな食し方ながら、これをやらずには帰れまいて。
・大宮の理由
辛ウマで個人的には大満足だった『大宮 担々麺』。しかし、結局何が大宮なのかは店を出てからも分からずじまいだった。ちょ~っとモヤモヤすんなぁ……と思っていたら! なんたる灯台元暮らし。「日高屋」の公式サイトにその理由が書いてあるではないか!! 気になる真相がコチラ!
「日高屋発祥の地である大宮より発信しお客様にご愛顧いただき根付いて欲しい気持ちから大宮担々麺と名付けました」
求めていた答えとはやや違ったが、結果的にあの店員のお兄さんの回答が完璧だったことが明らかになったのは大きな収穫と言えるだろう。おっちゃんが納得し出した時は正直水を吹きかけたものだが、すべては「日高屋」愛のなせる技だったのかもしれない。おっちゃん、『大宮 担々麺』めっちゃウマいから、次は食べてみてな。
参照元:日高屋
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼食べ終わったら……
▼ライスをそぉぉい! するのがオススメだぞ。