「ホチキス」と「ホッチキス」、実はどっちも正しい呼び方らしい。もっというと文房具界では「ステープラー」と呼ぶのが一般的なのだとか……知らなかったんですけど。なぜいきなりそんな話をしたのかというと、Amazonで1400円のステープラーを購入したからだ。

ちなみにAmazonでステープラーを検索すると、1000円以内で評価の高い商品が数多くヒットする。つまり相場よりちょい高いステープラーを選んだのだが、気になる評価は1.7でコメントには「置物としては100点満点」と書いてあった。どんな商品なのかというと……

・ステープラー

置物としては100点満点のステープラーは、ポップでキュートなアヒルをモチーフにしたもので「景品やプレゼントに最適」だという。たしかに同じ機能を持つ文具なら、かわいい方が売れるのかも。アクセサリー感覚で文具を集めている方も少なくないはずだ。


そういった意味では、袋から出てきたピンクのアヒルは “かわいい系文具” の頂点に君臨するレベルのビジュアルではないだろうか。

ぶっちゃけ私は、ステープラー事情に精通している方ではないが、驚くほどにレトロでファンシーなステープラーだと言える。ツルツルした頭も間抜けな表情もかわいい。まさに「置物としては100点」というコメントの通りだ。手のひらサイズなのもナイス。

ではなぜ評価が低いのか……実際にステープラーを使いながらその理由に迫っていこうと思う。マガジン(針ケース)と呼ばれる部分に、針をセットしたら準備完了だ。


一応、ステープラーの仕組みを知らない方のために説明しておくと、先頭の針はドライバによって紙に打ち込まれる。んで、針の先端は紙を通過した後にクリンチャにあたり、溝に沿って曲げられるのだ。グイッと曲げられた針が紙に触れたら、とじ込み完了である。


では、紙をとじます。



…………


グググ……


グググググ……


カチッ!


なるほど。「親指を当てる部分を頭部にしたのは大失敗では?」というコメントのとおり、チカラが入りにくい。結果的にアヒルのツルツル頭をブッ潰す勢いで強烈にプッシュしなければならず、なんとも言えない気持ちになる。

おそらく見た目で同商品を選んだ方は、アヒルの顔を本気で押しつぶすタイミングになって「え、本当に大丈夫?」と心配になるだろう。親指を当てる部分を頭にしたことで、ほんの少し残酷な気持ちになるし、単純にステープラーとして使いづらかった。

ただ総合的に評価すると、そこまでヒドい商品ではない。気になったのは使いにくさだけなのでデザインが気に入った方は購入を検討してもいいだろう。デスクに飾っておけば、忙しいオフィスワークをそっと癒してくれる……かもしれない


参考リンク:Amazon「セトクラフト ステープラー アヒル ピンク ホッチキス」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.