晴れた日に外を散歩するのは大変気持ちがいいものだが、予期せぬアクシデントに巻き込まれる可能性もゼロではないため油断できない。こればっかりは運としか言いようがないだろう。

先日、東京都の人気スポット・井の頭恩賜公園を訪れた時の話だ。園内を散歩をしていた私(あひるねこ)は、そこでヤバイおっさんに遭遇する──。あらかじめ断っておくと、記事タイトルに嘘はない。この通りに話が進むので、どうかそのつもりでご覧いただきたい。

・昼下がりの井の頭公園にて

いや~久しぶりに来たけど、暑すぎず寒すぎず、ちょうどいい天気だな。風が気持ちいいな。


何をするわけでもなく、ただボーっと池を眺めている時間が心地よい。今度は家族を連れて、スワンボートでも乗りに来ようか……


ん?


あ、あれはまさか……




佐藤パイセン!

・突然の遭遇

そう、こちらに向かってゆっくりゆっくり近付いてきたのは(はよ来いや)、当サイトの名物記者にしてインターネット界のレジェンド、佐藤英典パイセンだったのだ! いや、なんで真っ昼間に一人でボート漕いでんだよ。暇かよ。しばし呆然としていると……


\ あっちでちょっと待ってろー! /


うわぁ! 面倒くせぇ!!


・ご対面

そう叫ぶと、ボート乗り場に向かってゆっくりゆっくり戻っていく佐藤パイセン(はよ行けや)。普通に帰ろうかと思ったが、さすがにブチギレられそうなので待っていると、遠くの方からニッコニコしながらやって来たぞ。


佐藤「おう、あひるねこ。こんな所で会うなんて奇遇だな。何してるんだ?」

それはこっちのセリフである。何を一人でのんびりボートなんて漕いでんすか? 暇なんすか? ところがパイセンときたら妙にご機嫌で、私の肩に手を回したかと思うと「まあちょっと座ろうや」と優しく誘導。その結果……


何この状況?

・謎のタイマン

どういうワケか、ノンアルコールビールをゴチしてくれた佐藤パイセン。あまり意味は分からなかったが、断る理由もないので、しばらくその場で談笑することに。たわいない世間話をしていると、今度はパイセン、パピコを取り出して1本ずつ分けようと言い出した。


「あ、あざっす! でもすいません。まだビールが半分以上残ってるんで、どうぞ佐藤さんが食べてください。溶けちゃうんで」と、やんわり返したところ……


え!?


まさかのブチギレである。


佐藤「おい! 俺のパピコが食えねぇっていうのか!! 世界の佐藤が割ったパピコやぞ! そのパピコの価値が分からんか! このド三流ピコピコライターがァァァアア!!


まさかパピコを食べないだけでこんなにキレられるとは……。何なんだよピコピコライターって。仕方がないのでビールを一気に飲み干し、パピコを1本もらうと、パイセンに再び笑顔が戻った。


「あ、そうだ!」


まだあんのかい。


佐藤「実は俺は肩揉みのプロでもあるのだ。今日は可愛い後輩のため、特別に俺自ら肩を揉んでやろう。さあ、肩を出しんしゃい!」

・強制施術

果たしてこれは何の時間なんだろうか? 井の頭公園でおっさんに激しく肩を揉みしだかれながら私は自問した。が……そのうち考えるのをやめた。そして……


あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙


ギモヂイ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙


井の頭公園で遭遇したヤバイおっさんは、パピコを断っただけで謎に激ギレしてきたが、なぜか肩揉みは無駄に上手かった──。


– 完 –


執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.