首パン……それは全く新しいズボンのはき方である。限界までズボンを引き上げて首ではくこのスタイル。腰パンを見かけなくなった昨今、新たなファッショントレンドになりえる可能性を秘めていると言っても過言ではない。

唯一の弱点は手が使えないことだが、そこで私(中澤)は閃いた。手が使えないならサッカーをやればいいじゃない。名付けて「首パンサッカー」DA!

というわけで、都内某所の屋内コートに集ったロケットニュース24編集部。首パンは股への負担が半端ではないため、編集部の中でも背が低めの者を選出して3対3のミニゲームという形にする。首パンサッカーにチャレンジするのは次の6名だ。


チームA「佐藤英典・あひるねこ・中澤星児」


チームB「Yoshio・シノミヤ・原田たかし」

・ユニフォームに着替える

まずは、全員首パンになるところから。だが、ズボンを肩の上まで上げるという構造上、1人でははけないのが首パンの宿命である。そこでみんなの首パンをクリエイトする「首パンクリエイター」を前回から引き続きP.K.サンジュンとGO羽鳥が担当するぞ。


それではユニフォームに着替えよう!


痛い痛い痛い痛い


無理無理無理ッ


ヤバイヤバイヤバイ


1回待って! 1回待って……!!


あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙


ユニフォームに着替えるだけで大ダメージを受ける一同。とは言え、首パンサッカーなのだから仕方がない。このダメージと圧倒的な束縛感も競技のだいご味と言う他ないだろう。

・サッカーはできるのか

はたして我々はサッカーをすることができるのだろうか? それはもはやこの場にいる誰にも分からない。ただ、股の痛みに朦朧としながらも前を向く。負けられない戦いがそこにあるのだ


そして、そう思っていたのは私だけではなかった。ホイッスルが鳴った瞬間……

猛然と襲い掛かって来るBチーム。Yoshioの目の色が違う! それもそのはずYoshioは元サッカー部だ。ちなみに、シノミヤは元バスケ部だし、原田たかしは元ラグビー部。言わば体育会系連合のBチームに対して、我々Aチームは完全に文化系である


しかし、だからこそ負けられない。貴様らに支配されるのなんて体育の授業だけで十分だ! そう、股の痛みだけではない。この首パンサッカーはイデオロギーを賭けた戦いでもあったのだ。おらああああああああ!!


アッ──


こけたら全然起き上がれねェェェエエエ

・首パンサッカーの最高なところ

手が使えないとこんなに立ち上がりにくいとは。やはりサッカーには手も重要だ。当たり前のことのような気もするが、身に染みて感じた。っていうか、手でバランス取れないと普通に走りにくい。だが、逆にその不自由さゆえか……


点が取れたらめちゃくちゃ嬉しい


あひるねこがゴールを決めた瞬間、私は確かに股の痛みを忘れていた。束縛されているがゆえに、普段感じられない解放感がある

結局、ゲームは3対1で負けた。しかし、圧倒的な実力差があったにもかかわらず、意外と良い勝負ができたのは首パンのおかげと言える。実力がバラバラでも全員が同等の気持ちで白熱できるという点においては、首パンサッカーはサッカーを超えている……かもしれない。

・時代が求めるスポーツ

さらに言うと、10分くらいしかやってないのに全員動けないくらいヘトヘトになったから、体力の差もあんまり関係なさそうである。そういう意味ではサッカー以上にフェアなスポーツと言えるのではないだろうか

フェアさにおいてサッカーをも凌駕する首パンサッカーはまさに今の時代が求めるスポーツ。10分以上できないので時間がないビジネスマンにもオススメだ。この後、ちょっと首パンしていく? そんな時代はもうすぐそこまで来ている。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

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