駅弁ってすごいよなあ、と改めて思うきょうこの頃だ。というのも、冷めても美味しさがキープされる弁当を作るって、なかなかに難しいじゃない? しかしソレを実現してしまうのが、駅弁なのだ。

“ひっぱりだこ飯” で知られる淡路屋に至っては、ついに駅弁を冷凍し『どこでも駅弁』と銘打って販売開始。オンラインストアもしくは電話受付の商品とのことだが、冷凍されてなお、あの味は健在なのだろうか。やりおるな……! 

・冷凍することで生まれたメリット

淡路屋といえば上記したように、ひっぱりだこ飯が有名だろう。入れ物である壺にも数種類あり、その壺を集めるだけでも楽しい。近ごろは壺から派生した商品の展開も盛んで、壺型おちょこなども売られている。

また、ひっぱりだこ飯以外の駅弁もウマい。中でもここ最近、記者が気に入っているのは “きつねの鶏めし” だ。鶏肉たっぷりで揚げには出汁が染みていて、ビリビリする黒七味が美味しいのよねえ。

そんな淡路屋が新たに始めたサービスが、駅弁を冷凍した『どこでも駅弁』。冷凍することにより、いくつかメリットが生まれている。

ひとつは、これまで賞味期限の関係で配送できていなかった北海道や沖縄へ送ることも可能となったこと。これは、なかなかにして朗報だろう。

もうひとつは、自然解凍にも対応していることだ。つまり、朝冷凍庫から出して職場や学校に持って行き、昼頃にはちょうど食べごろになっているという仕組み。めちゃめちゃ便利じゃん……!! 

・自然解凍がオススメ

百聞は一見に如かず。さっそく取り寄せてみた。ちなみに『どこでも駅弁』は “ひっぱりだこ飯・きつねの鶏めし・すきやき弁当” の3食セットほか、それらが1種ずつ入った “駅弁 3種セット” の4パターン。

まずは定番でしょうということで、記者は “ひっぱりだこ飯3食セット(税込2460円・送料別)” を注文だ。数日して届いたソレは、ひんやり冷たい。

電子レンジにて温めることも可能だが、まずは自然解凍の威力を確認したい。同封されている説明書によれば25℃~30℃の気温の場合、2時間半~6時間で解凍できるとのこと。

2時間半~6時間って開きあり過ぎじゃないかと思いつつも、様子を見ながら6時間常温で放置。気温や環境によって個人差があるだろうから、そのあたりは目で見極めてほしい。

さて。6時間後の弁当を触ってみると、ほのかに冷たい。「まだ早いかな?」と若干の不安を抱えつつ、口に運ぶ。驚くほど冷たくはないが、やはり少々冷たい。

ただ、この冷たさが駅弁らしくてちょうど良い! 温かい駅弁は駅弁らしくないもんな。とは言え、もちろんホカホカ状態も美味しいので、その日の気分によって使い分けるべしだ。

そして冷凍することにより、味わいが変わったりしないのかと疑問だったが、食べてみてよく分かった。相変わらず美味しいわ。

炊き込みご飯に揚げかまぼこ、菜の花と椎茸にアナゴ、そして蛸(タコ)煮。食材ひとつひとつ、ていねいに味付けされており、それがご飯の上で合わさることで旨味が全体に染み渡っている。

なんともはや『どこでも駅弁』、随分と有能である。冷凍庫にストック必至だ。寝坊して弁当を作りそびれた時、ご飯を作るのが面倒な時など、あらゆる局面でカバーしてくれそうな心強い存在だ。

繰り返す日々の生活に、ほんのちょっと旅先気分までもプラスしてくれた淡路屋の『どこでも駅弁』シリーズ。大満足です!! 

参考リンク:お弁当の淡路屋
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼冷凍で届く『どこでも駅弁』シリーズ

▼賞味期限は3ヶ月ほどと、弁当にしてはそこそこ長い

▼なにより味が良い。タコがドーンと乗っているよ

▼揚げかまぼこも美味しい