先日、通勤中に「全国有名駅弁フェア開催中!」なる看板を見つけた。たまには駅弁でも食べようかなってことで店内をのぞくと……朝の占いでラッキーカラーと言われた「ゴールド」の弁当を発見。その正体は、明石名物「ひっぱりだこ飯」の金色バージョンである!

ひっぱりだこ飯は1998年の発売開始から累計生産1000万個を突破したらしく、それを記念して2017年から「金色のひっぱりだこ飯」を販売している。そういえば2019年にはゴジラバージョンも出ていたっけ。とにかく、この日は開運まっしぐらの駅弁を買うことにした。

・金色のひっぱりだこ飯

ゴールド! ラベルも壺もめっちゃゴールドである! 本日のラッキーカラーに関係なく、金ピカ仕様でセレブな気分だ。ちなみに通常版(茶色い陶器)は1200円だが、金色版は1500円となる。これほどプレミアム感を放っている弁当は見たことがない。

さて、冒頭で軽く触れたが、ひっぱりだこ飯は1998年の明石海峡大橋の開通記念に誕生した駅弁だ。明治36年創業の老舗「淡路屋」が、地元の味を気軽に食べてもらうために作ったという。JR西明石駅の名物駅弁として大・大・大ヒットってわけである。

そんなロングセラー駅弁のプレミアム版ということで、ついつい中身も期待してしまうところ。とは言っても、中身はほとんど通常版と変わらないらしいのだが……

金塊をイメージした栗の甘煮が入っている。つやのある黄色がとても美しく、見た目に華やかさをプラス。食べてみるとしっとり柔らかく、栗のホクホク感もたまらない。上品な甘さもやはりプレミアム感があって良い。運気が上がりそうな気配しかしないっ!

もちろんメインは「明石だこ」。言うまでもなく、柔らかくてうまい。プリッとしていて、ひと口噛んだらタコの旨味がじわっとにじみ出る。さすが大人気駅弁を引っ張るエース。存在感も実力もピカイチ、間違いなくこれからも愛され続ける味だ。

他にも椎茸煮や錦糸卵、菜の花などが彩りよく添えられていて、下はタコ天入りの炊き込みご飯。簡単に言ったら、壺の中ぜんぶうまかった

なんというか、これまで駅弁コーナーに立ち寄っても「ひっぱりだこ飯」は有名すぎて逆に選ばなかった……まさかこんなにうまいとは。本当に後悔するレベル。ベストセラーの実力を思い知ったのだった。

金色の陶器は旅の思い出に持ち帰る方が多いだろう。私の場合は「通勤の思い出」になる。ま、捨てるのはもったいないし、開運アイテムとしてデスクに飾っておくことにしました。ペン立てにいい……かもしれないです。

そんなわけで、たまたま出会った「金色のひっぱりだこ飯」は見た目も味もパーフェクトの駅弁だった。金色の陶器を眺めていたらパワーがみなぎる……気がするし、いいことが起こりそう。そんな気分になれる弁当ってなかなかないですよね。皆さんも見つけたらぜひ!


参考リンク:淡路屋「金色のひっぱりだこ飯」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.