駅弁が好きだ。旅情をそそるだけでなく、弁当としての完成度がいずれも素晴らしいと感じる。ゆえに、機会さえあれば駅弁を買う日々だ。

そしてこの半年ほど、訳あって週イチのペースで京都駅にて駅弁を購入する機会に恵まれている。そんな記者が1000円前後で購入できる、これぞという駅弁を5つ紹介したい。メモの用意をどうぞ! 


淡路屋『秋の味わい』税込950円

関西の駅弁と言えば、なんと言っても淡路屋である。最近はオンライン販売にも力を入れている同社だが、やはりその場で買う弁当は格別だ。

『ひっぱりだこ飯』をはじめ『JR貨物コンテナ弁当』など、ユニークな商品がそろうところが同社の魅力のひとつ。


しかし今回推したいのは、シンプルな『秋の味わい』弁当。炊き込みご飯をメインに、ご飯に合う優しい味付けのおかずがずらり。彩りも鮮やかだ。

春夏秋冬、季節ごとに内容が少しずつ変わるところも嬉しい。迷ったときは淡路屋の『味わい』系を買っておけば、間違いないと思っている。なお、今年2022年の『秋の味わい』は11月30日までの販売。


京都の弁当専門店穂久彩『太秦のり弁』税込970円

お次は、京都の弁当専門店穂久彩の『太秦のり弁』だ。のり弁のセオリー通り、ご飯の上にカツオふりかけと焼きのり、おかずが載っている。


奇抜さはないものの、そこが良い。ちょこんと載った生麩田楽に京都らしさを感じられるし、何よりパッケージが気に入っている。

深緑色のレトロな包み、そして切符を模したお手拭きが旅にピッタリだ。食べるだけじゃない、見て楽しみたい人にもオススメだ。


お弁当の南洋軒『近江蔵元醤油のとり天重』税込790円

お察しの通り、こちらは滋賀県の弁当である。必ず京都駅で売っているという訳ではなく、時どきお目見えするという印象だ。

しかし目にすることがあれば、そのチャンスを逃すまじ。まず値段がお手頃。そして “蔵元醤油の” とあるように、醤油を使ったタレが美味しいのだ。


とり天だけでなく鶏そぼろも載っていて、冷めても美味しくお腹にも溜まって言うことなし。濃い目の味付けなので、ビールと併せて買えばかなりハッピーな駅弁タイムになること請け合いだ。

ちなみに同社の『三千院の里監修 京風だし巻と牛すき重』(税込1090円)も、卵ふわっふわ牛肉モリモリで美味しいぞ。


まねき食品株式会社『おか目弁当』税込980円

とにもかくにも、『おかめ弁当』は弁当の蓋に描かれた “おかめ” のインパクトがすごい。しかし外身だけでなく、中身もとても充実している。


味付きご飯の上にアナゴや鶏そぼろ、牛肉などが載った豪華っぷりなのだ。中でも注目すべきはご飯。なんとこちらのご飯、実は「えきそば」の和風出汁で炊いてあるのだ。


もはや説明するまでもないだろうが、まねき食品と言えば姫路駅にある「えきそば」で知られる。滋味深い弁当だなあと食べた瞬間感心したが、その旨味もなるほど納得だ。



・鉄道開業150年記念 『復刻』駅弁

最後を締めくくるのは、鉄道開業150年を記念した『復刻』駅弁だ。こちらはその名の通り鉄道開業150年を祝って作られた弁当で、9種類用意されている。


先にも登場した淡路屋や南洋軒、まねき食品や『かに寿し』で有名なアベ鳥取堂などが、復刻をテーマにした弁当を作ってくれているのだ。


パッケージもレトロ可愛いものが多く、またミニクリアファイルが付いているところも嬉しい。いずれも数量限定だが、記者はまだ淡路屋版(税込920円)しか食べられていない。折を見てそのほかの商品も試してみたいと思っている。


以上、いかがだっただろうか。いずれも京都駅橋上南北自由通路の「旅弁当 駅弁にぎわい京都」にて、朝の8時頃に購入したものだ。

昼過ぎると、ラインアップもより豊富になっているかと思われる。京都駅を利用する際、参考になれば幸いだ。それでは、みなさんも良い旅を! 

執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
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