もうあなたはミツカンの「ZENB(ゼンブ)」を試してみただろうか? 「ZENB」とはその名の通り、普段なら捨ててしまう素材の皮や芯、種などを可能な限り全て使用した、ミツカンの新ブランドのことである。いや、これが本当に結構すごいんだよ。

開発のいきさつお手軽レシピは以前の記事をご覧いただくとして、なんとこのたび「ZENB」が新商品『ZENB NOODLE(ゼンブヌードル)』の発売を開始したという。……ついに主食の麵にまで手を出しやがったのか、ミツカン! これは確かめてみるしかあるまい。

・ZENB、ついに主食へ

これまで「ZENBブランド」は、野菜を可能な限り全部すり潰した「 ZENB PASTE」と、野菜を可能な限り全部圧縮した「 ZENB STICK」「ZENB VEGE BITES」の計3種類を展開していた。いずれも調味料や軽食だったことを考えると、今回ついに “ZENBが主食になった” ということなのだろう。

その『ZENBヌードル』の原材料は「黄えんどう豆」──以上である。そう、『ZENB ヌードル』 はブランドのコンセプト通り、100パーセント黄えんどう豆だけで出来た麺なのだ。一般的には捨てられてしまうことも多いという皮までを使用した、まさに “全部麺” といえよう。

ちなみにあまり聞き馴染みのない「黄えんどう豆」とは、北欧やロシアなどでは一般的な食材で、最近ではプロテインの原材料にもなっているとか。たんぱく質と食物繊維が豊富で、糖質はパスタやうどん、ごはんと比べて30%オフ。食物繊維にいたっては、1日に摂りたい摂取量の二分の一が1食で摂れるというから驚くしかない。

とはいえ、100%豆だけの麺ってウマいのか? 豆の麺と聞くと「豆腐麺」くらいしか思い出せないが、ぶっちゃけアレじゃ主食にはならない。しかもどれだけ豆をこねくり回したところで、ちゃんと麺になるのだろうか? 見た目は麺でも “バサバサ & ボロボロ” では食欲が湧いてこない。

そこで『 ZENB ヌードル』を取り寄せ、実際に味を確かめてみることにした。作るのはZENBの公式サイトに載っていた「本格アーリオ・オーリオペペロンチーノ」で、作り方動画を見る限りメチャメチャ簡単そうである。美味しくなかったら美味しくなかったってハッキリ言ってやるんだから……!

・本格アーリオ・オーリオペペロンチーノの作り方

【材料】
・ZENB ヌードル: 1束
・にんにく(すりおろし): 1 / 2片
・唐辛子(粉): 少々
・オリーブオイル: 大さじ2
・イタリアンパセリ or 乾燥パセリ: 適量
・水: 600ml
・塩: 小さじ1

基本的には一般的なペペロンチーノとさほど変わらない材料である。で、このレシピ最大のポイントはプロも使う技「乳化」だ。パスタだとなかなか難しい乳化が、 ZENB ヌードルのゆで汁を使うと簡単に出来てしまうらしい。以下でレシピ共々ご覧いただこう。


1: 沸騰したお湯に塩を加え、ZENB ヌードルを5分間ゆでる。


2: 小さめのフライパンまたは小鍋にオリーブオイル、にんにく、とうがらし、イタリアンパセリを入れておく。


3: 麺をゆで始めて4分経ったら、2にゆで汁50mlを加えて中火にかける。


4: 5分経ったらゆであがった麺を3に移し、フライパンをゆすりながら軽くかき混ぜる。


乳化ァァァアアアアア!


5: ソースが白くとろっとしたら火を止め、器に盛り付ける。


めっちゃ簡単やん……! なんならいつものペペロンチーノよりも簡単やん……!! しかもイイ感じのとろみまで付いてますやん……ッ!!

んでもってコレがウマいッッッ! 驚いたのはその食感で、バサバサ感もカケラもないモチモチ……いや、モッチモチ!! 本当に黄えんどう豆オンリーで出来ているとは思えないほど、完全体の麺である。何億回豆をこねたらこんなモチモチになるんだよ……!

さらに言えば、黄えんどう豆そのものが持つ風味が実に良い。豆の優しい香りがフワッと広がる麺になっており、おそらく麺単体で食べてもウマいハズ。そこで麺そのものを味わうレシピを考案してみた。名付けて「手抜きZENB」である。

・手抜きZENBの作り方

【材料】
・ZENB ヌードル: 1束
・めんつゆ: 大さじ1~2
・しょうゆ: 適量
・ねぎ: 適量
・水: 600ml


1: 沸騰したお湯でZENB ヌードルを5分間ゆでる。


2: 100~150 mlのお湯を捨て、めんつゆを入れてさらに1分ゆでる。


3: 汁ごと器にうつし、ネギをのせる


簡単だった「アーリオ・オーリオペペロンチーノ」をさらに凌ぐ手軽さ。普段は料理をしない人でも、これなら出来るに違いない。そして、ちゃんとレシピを考えているミツカンの人には申し訳ないが、こいつがめちゃんこウマス! 正直、自分の天才さに震えずにはいられなかった。

というのも、ZENB ヌードルからは非常に優しい豆のダシが出る。そのダシごとまるッと味わえる「手抜きZENB」は、まさにZENBの中のZENB、つまり究極のZENBといえるハズ。めんつゆとの相性もバッチリで、最後の1滴まで飲み干したくなるほどスープがウマい。そして優しい。

正直、豆100%の麺と聞いた時点ではそこまで期待していなかったが、味のレベルがここまで高いと思わなかった。さらに公式サイトにある和洋折衷の食べ方が可能なら、ごはん・パン・ZENB ヌードルくらいの勢いで主食の1つに食い込んでくる。密かにミツカンはとんでもないものを生み出してしまった……のかもしれない。

そもそも、ZENBは将来的に起こりうる世界的な食料不足を念頭に開発されたブランドである。素材の全部を使用することでロスを無くし、食糧難の解決に一役買う。加えて健康的かつ美味しいとくればどこに死角があるというのか? いずれ、ZENBが世界を救う日が来る……のかもしれない。もはや、底知れぬポテンシャルが恐ろしい。

というわけで、「ZENBヌードル」は有能という言葉だけでは表現できないほど、有能にもほどがある未来型ヌードルであった。このウマさと手軽さなら余裕で続けられるハズ。とりあえず毎日1食を「ZENB ヌードル」に置き換えつつ食物繊維から補っていこうと思います。このウマさと手軽さなら余裕で続けられる。

▼ZENBヌードルを購入したい人はこちら

参考リンク:ZENB公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

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▼ZENBはネットでしか買えない。ZENBヌードルは4食入りで税込792円だ。