毎月恒例の満月の日がやってまいりました。2020年6月5日深夜から6日未明にかけて「ストロベリームーン」と呼ばれる満月が夜空を彩ります。しかも、今月はそれだけではありません。
月が地球の影の薄い部分に隠される半影月食も見ることができます。ちなみに今年は全部で3回の半影月食があり、今夜はその2回目です。テンション上がりますね。より詳しくお伝えしましょう。
・ストロベリー
毎度のことですが、ストロベリームーンとはネイティブアメリカンによる呼び名。理由はイチゴのシーズンだから。昨今では温室での栽培も盛んなため気候は関係なく、クリスマスなどで需要が増す12月辺りにたくさん店頭に並びますが、本来のシーズンは5月。実際、露地栽培のものは今が旬ですね。
余談ですが、バーモント大学のHPによると、イチゴの計画的な栽培の歴史は割と浅いそうです。1300年代からヨーロッパにて、フランス人たちが野生の木イチゴを庭に移植し始めたのが最初期なのだとか。なお、その辺に生えているものを採って食べたりするのは、紀元前から行われていました。
話を月に戻しましょう。国立天文台によると、満月になる詳細な時刻は6日の午前4時12分。満月ガチ勢の方は、今夜というよりは明日の未明にめちゃくちゃ早起きするのがいいかもしれません。
そこまで細かく気にしない方は、とりあえず5日の夜のほぼ満月な月を楽しんでいただければと思います。東京だと月の出は18時20分で、23時半ごろに南中し、6日の午前4時半に沈む予定です。
・半影月食
そして半影月食ですが、食の始まりは6日の午前2時40分ごろで、午前4時半ごろに最大となるもよう。先述の通り最大となる頃には月の入りを迎え、また日の出も始まっています。
一般的に月食と聞いてイメージするような、月がガッツリと暗くなる本影食とは違うこと。そして食の最大が日の出や月の入りと重なることから、やや判別し辛い可能性があります。観測する方は事前に万全な状態の満月を撮影するなどして、比較すると良いかもしれません。
・各地の天気は
それでは最後に、気になる各地の天気について。気象庁の今夜の天気予報では、全国的に曇りマークが目立ちますが……逆に雨の予報は奄美のみ。曇りになる前には晴れとなっている場所もそれなりに多いようです。
満月はとても明るいため、ほぼ全国で見ることができるのではないでしょうか。一時的に雲に隠れてしまう場合もあるかと思いますが、雲の切れ間から見えるタイミングもあるでしょう。すでに蚊が出てきているため、観測する方は虫よけスプレーの準備も忘れずに。あ、蚊だけにモスキートムーンとか無いですかね。
参照元:バーモント大学、The Old Farmer’s Almanac、国立天文台 [1] [2]、気象庁
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.