2020年4月7日、東京都に「緊急事態宣言」が発令される見込みだ。それでなくても初期の段階から「新型コロナウィルスはお年寄りや疾患がある人は特に危ない」と言われており、該当する人たちは注意に注意を重ねていることかと思う。

小池百合子東京都知事の「外出の自粛要請」があって以来、ビジネス以外で外出する人はかなり減ったように思われるが、果たして実際の街はどうなっているのか? 今回は “おばあちゃんの原宿” として知られる『巣鴨』の様子をレポートしたい。

・おばあちゃんの原宿

冒頭でもお伝えした通り、“おばあちゃんの原宿” として名高い巣鴨。とげぬき地蔵のある「巣鴨地蔵通り商店街」はいつも多くのお年寄りでにぎわっており、テレビの高齢者向けインタビューで登場することも少なくない。

地方に住む知人のおばあちゃんも「東京に行ったらまずは巣鴨に行ってみたい」と言っていたから、一定のお年寄りには本当に原宿的な存在なのだろう。その活気は決して原宿に劣らない街、それが『巣鴨』だ。

・意外と人がいる

さて、平日のお昼頃に「巣鴨地蔵通り商店街」に足を運んだところ……まあまあ人がいる。もちろん休日の人であふれんばかりの人混みと比べれば少ないが、それでも決してすっからかんではない。その差は平日の原宿・竹下通りと比べると一目瞭然だ。


ただし、竹下通りと単純に比較するのはアンフェアかもしれない。なぜなら「巣鴨地蔵通り商店街」にはスーパーやドラッグストアなどがあり、近所にお住いのお年寄りたちも一定数いることが考えられるからだ。実際に買い物袋をぶら下げたご老人は多かった。

とはいえ、チラホラとではあるが洋服やかばんなど、ショッピングにいそしむご婦人たちがいたことも確かである。偶然かもしれないが竹下通りでショッピングをしていた人が皆無だったことを考えると、若者よりお年寄りの方がガードは甘いのもかしれない。



・率直な感想

小池東京都知事も若者に向け「外出の自粛」を呼び掛けているものの、実際に原宿と巣鴨を目撃した記者からすると、呼びかけるべきはむしろお年寄りではなかろうか。当然、一部のお年寄りであることは理解しつつも、そう思わずにいられなかった。

ちなみに「巣鴨地蔵通り商店街」内にある店員さん(何の店かは秘密)は、以下のように話してくれた。


「やっぱり人は少ないですよ。ただ、この辺りに住んでる年寄りも多いし、中には習慣的に来ちゃう人もいるんだろうね。もう老い先長くないからコロナなんて怖くない人が多いのかねぇ」


というわけで、巣鴨は確かに人が少なかったが、原宿よりいたことをお伝えする。改めて言うまでもないが「新型コロナウィルスはお年寄りが特に危険」とされているから、該当する方たちはくれぐれもご注意いただきたい。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.