日本ではラグビーは盛り上がらないんじゃないか。そんな心配はどこ吹く風! 現在、日本で行われている『ラグビーワールドカップ2019』は連日大きな盛り上がりを見せている。
今大会を通し、改めて世界各国のチームに目を向けた人も多いだろう。そんななか強豪フランスがある方面で注目されている。それはラグビー専門紙なのだが、見るとフランス人は混乱! でも日本人なら思わずニッコリしてしまうのだ。
・仏ラグビー紙に日本人がニッコリ
話題のラグビー紙はフランスの新聞『ミディ・オランピック(Midi Olympique)』だ。ラグビー専門新聞だなんて、さすが世界ランク7位の強豪国だ! さて同紙でもW杯前に特集が組まれていたのだが、多くの人がその表紙に釘づけとなった。そこには大きくハッキリキッパリと
「行け仏」
とプリントされているのだ。
意味……わからなくはない! むしろわかる! 勘の良い方、フランス語が堪能な方はもうお気づきだろう。この「行け仏」は、すぐ下に「ALLEZ LA FRANCE」とあるように「行け! フランス!!」と自国を応援する意味なのだ。「仏」はフランスのことであり間違いではない。
しかし漢字になるだけで、ずいぶんと雰囲気が変わりますなぁ。やけにありがたさがアップし、思わずニッコリしてしまわないだろうか。
・フランス人は混乱?
だが、フランス人はそうでもなかったようで、ネット上では「仏(ほとけ)……?」「ブッダ?」と混乱する声も寄せられていた。
そしてその混乱を受け、親切なユーザーにより「ここでいう “仏” とはフランスの漢字表記 “仏蘭西” の頭文字であり、フランスを漢字一文字で表した記号のようなもの。仏教方面の “仏” ではない」との旨が説明されていたのだった。
・翻訳ソフトで試してみた結果 → 人の温もりを感じた
なぜ「行け仏」というパワーワードが誕生してしまったのだろう。Google翻訳の誤訳ではないか、という声もあるが果たしてそうなのだろうか。試しに「ALLEZ LA FRANCE」をGoogle翻訳、Bing翻訳、百度翻訳で日本語にしてみたところ……
Google翻訳:「ALLEZ LA FRANCE」→「フランスへ」
Bing翻訳:「ALLEZ LA FRANCE」→「フランスに行く」
百度(バイドゥ)翻訳:「ALLEZ LA FRANCE」→「頑張れフランス」
百度が一番正確かよォォォォ! それは置いておくとしても、他の訳も「行け仏」からは遠い。もしかして、別の言語をかませた? そこでフランス語 → 英語 → 日本語でも試したところ……
Google翻訳:「ALLEZ LA FRANCE」→「GO FRANCE」→「フランスへ」
Bing翻訳:「ALLEZ LA FRANCE」→「GO FRANCE」→「フランスに行く」
百度翻訳:「ALLEZ LA FRANCE」→「Refueling France」→「給油フランス」
どうした百度!? 一部混乱しているが、どこにも “仏” 要素はないのだった。
恐らくではあるが、この表紙を作った人は意図的に “仏” を使ったのではないだろうか。「行けフランス」だと長く、余白やデザインの関係であえて “仏” で表現したと考えると自然である。中国で発見された巨匠「宮崎グズオ」のときのような機械翻訳にはない人の温もりを感じたのだった。
そんなフランスは、10月2日に福岡で米国との一戦を控えている。もうあんなの見せられたら親近感わきまくりだ。まさか日本人にフランスを応援させる作戦……ではないと思うが、つい応援したくなっちゃうじゃないかー! ALLEZ LA FRANCE! 行け仏!!
参照元:Twitter @midi_olympique、Google翻訳、Bing翻訳、百度翻訳
執筆:沢井メグ
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— Midi Olympique (@midi_olympique) September 15, 2019