2019年9月20日午前8時、ついにアップルの新しいスマートフォン、iPhone11・iPhone11 Pro・11 Pro Maxの3機種が発売開始となった。9月17日から3日間、東京・銀座のソフトバンクショップに並んでいた私たちは、前日20時の段階で列を撤収する事態に……。

その後どうなったのか? 皆さん気になると思う。我々は無事に予約した端末を手にできたのか? この物語は「ビッグウェーブさん」ことブッチさんの意外すぎる決断で幕を閉じる

・撤収後のこと

私(佐藤)とブッチさん。そして当編集部の亀沢郁奈の3人は、19日20時頃に警察官に路上から撤収するように命じられた。というのも道路使用許可の都合で、20日午前5時からしか並ぶことができないらしい。


仕方がないので、とりあえずファミレスに避難して、約2時間を過ごし……


さらにダーツバーに移動して約5時間を凌いだ。


・くじ運がない

合い間でソフトバンク前の様子を見に行くと、我々があの場にいてはいけない理由がわかった。高所作業車2台で、店舗に巨大なバナーを張っていたのである。あそこにいたら確実に邪魔になったため、撤収を求められたのだ。


バナーの張り替え作業が終わる予定時刻が午前5時だった。セレモニーは一般客の5番目までが会場内に入れると聞いている。何日も並んだのに5番目に間に合わなかったらどうしよう? そんな不安を抱きながら店前に戻ると、幸い一般の人がいる様子はなかった。


ヨシ! これはブッチさんと私でワンツーフィニッシュだ! と思ったら、あとから加わった2人と私達の計4人でジャンケンで順番を決めることになった。4人のジャンケンでビリになる訳がない。だが、その目算も猛烈に甘かった。


3日並んだブッチさんは3番目、2日並んだ私は4番目という結果となった。どんだけくじ運ないんだ。


まあいい。中に入れさえすれば、1番でも4番でも同じだ。3日間並んだ意味がなくても、中に入れればいいんだ……。


・ようやく発売開始

セレモニー開始前に屋外で3泊したブッチさんのライフは、ほぼゼロになっていた。彼のトレードマークであり、元気のバロメーターのモヒカンは相変わらずしっかりと立っていたが、スキンヘッド部分にはうっすらと毛が生え始めていた。彼のモヒカンは “ひん死” と言ってもいい。


ようやくセレモニーを迎え、目の前でゲストの広瀬すずさんを見て、私もブッチさんもいくぶんテンションアップ!


8時のカウントダウンで、ようやくこの行列の終わりが見えてきた。iPhone11 Proを買ったら帰れるぞ~!!


・ブッチさんは?

この後、手続きに多少手間取ったが、私はおおむね1時間でiPhone11 Pro(256G ゴールド)を14万5920円で購入して、店を出ることができた。いや~、長かった……。


実際に端末を手にしてみると、やはり気になるのは背面。


カメラがな~……。性能は高いらしいので、そこに期待したいんだけどねえ。


あれ? そういえばブッチさんは? 私より先に入ったはずなんだけど。まだ出て来てないの?


……彼が出てきたのは、さらに1時間後のことだった……


10時になって、ようやく彼が2階から降りてきた。



ブッチ「アニキーーーッ! おまたせーー!!」


ちゃんと買えたか。よかったよかった。


あれ? 手に持ってるのはiPhone11 Pro? なんか違うくない?


「極薄ガラス」ってそれ、ディスプレイ保護用のフィルムじゃねえかーーー!!!!



ブッチ、おめえ! 3日も並んでナニやってんだよッ!! 彼はこう言う。


ブッチ「行列ってお祭りだと思うんだよ。だから、テンション上がって「買うぞ!」って思ってたけど、いざ会計ってなった時に、iPhone11 Pro(512G)が17万2320円と改めて確認して、急に「高い!」と思ってしまって……」


「うまく言えねえけど、夢から覚めた」


そうかブッチ、夢から覚めたか。なら仕方ない。という訳で、今回のiPhone11行列、終わりで~す!


皆さん、応援ありがとうございました~! おしまいで~す!!


Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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