製パン会社の最大手『山崎製パン』は、2019年6月の新商品として、「まるでコロッケ」を発売開始した。この商品、コロッケの中身をパンで包んだ惣菜パンとのこと。

実物を見たら、たしかにコロッケだ。黙って食卓に置いてあったら、パンであることに気付かないかもしれない。逆に考えたら、これをそばにのせて「コロッケそば」にしたら美味いのではないか? 早速ためしてみた!

・「まるで」以上にコロッケ

袋に入った状態だと、「惣菜ドーナツ」と書かれていることから、パンであることがわかる。しかし袋から出して皿にのせてみると……



あれ? これパンだったよね。コロッケ? メンチカツ? 揚げ物でしょ? パンであることを完全に忘れる見た目。「まるで」どころか、コロッケそのものにしか見えない。


半割りにしてみると、ますますコロッケにしか見えない。再現度高すぎだろ。パン生地の薄さから、ヤマザキの本気がうかがえる。


食べてみると、限りなくコロッケに近い食感。ポテトのペーストがほのかに甘く、やっぱり夕食の食卓にあったとしても全然不思議ではない。これをおかずに白飯を食ってもいいのでは? と思えてしまうほどだ。


・VS どん兵衛天ぷらそば

さて、コロッケそばの検証をするために、用意したのはどん兵衛の天ぷらそば。残念だが、今回はボーカルの天ぷらの出番はない。天ぷらには “そばのステージ” から降りてもらおう。


かわりにゲストボーカルとしてステージに姿をあらわしたのは、まるでコロッケだ。存在感は十分。ほぼ1人でステージを占領しているような状態になってしまった。


その上から! 熱湯を投下!! まるでコロッケは温めた方が美味しいらしいので、そばと一緒にコロッケも温める。はたしてどうなるのか?


……待つこと3分……


できた! まるでコロッケそばッ!!


ただでさえ容器に対して大き目だった まるでコロッケが、お湯を吸ってさらに肥大化。これはもはやコロッケの大陸と言ってもいい。


食べるにあたって、最初に気付いた問題はそばが取りにくいことだ。はっきり言って、まるでコロッケが邪魔である。仕方がないので、まずは まるでコロッケを箸で割る。


コロッケ大陸を引き裂きつつ、そばをすする。その繰り返しとなった。


食べてみた率直な感想は、アリといえばアリかな。パンのままで食べていると、それほど甘さは気にならないのだが、出汁に浸すとその甘さが際立って感じられる。食えないほどではない、しかし気にはなる。

当初の疑問「美味しくなるのでは?」に対する答えとしては、「美味しくはない」だ。でも食える。つまるところ、この食べ方は短時間でお腹を膨らますのには向いているのかもしれない。

時間がない! でも腹いっぱい食っておきたい! という人はお試しあれ。

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24