令和元年、私(佐藤)は今年を自らの「改革の年」と位置付け、これまでの考えややり方を見直す必要があると感じている。たとえば食べ物にしたって、最近はカレーやとんかつでさえ「飲み物」と名乗るお店が出てきている。そう、誰がそれらを「食い物」と決めたんだ! 飲み物だっていいじゃないか!

これらだけが飲料を謳っている訳ではない。東京・高田馬場には「飲めるハンバーグ」を自称する店がある。本当に飲めるのか? 確かめるために、お店を訪ねた。

・入り口の扉を開けた瞬間に……

この日はあいにくの雨だった。雨どころか大雨、久しく都内では遭遇することのなかったほどの規模だ。前日の天気予報では、雨具を忘れないようにと呼びかけていたので、それに従って折りたたみ傘を持参したところ大活躍……そう言いたいところだったが、折りたたまない傘でも役に立たないほどの風雨にさらされた。


もはや傘は気休めにしかならない。向かい風に逆らうようにしてJR高田馬場駅を出て、坂道を「まだかまだか」とつぶやきながら、ようやくたどり着いた。そのお店「肉SAKABA 飲めるハンバーグ」の “肉” の文字が微笑みかけてくれているように見える。「肉、会いたかったよ」と思っていたら、扉を開けた瞬間に傘の骨が折れた……。骨が1本、明後日の方向に向かってぶら下がっている。



・肉フェスでの出会い

もしかして、あたたかく迎えられていないのか……。

それでも私にはここに来なければいけない理由があった。正直にいうと、飲めるハンバーグを食べる(飲む)のは初めてのことではない。2016年4月、お台場で開催された肉フェスで、お店の系列店「肉の匠 将泰庵」が提供する飲めるハンバーグを口にしていた。


2018年に自由が丘に飲めるハンバーグ名義のお店が出来ていたのは知っていたのだが、1度も足を運んだことがなく、イベント出店と店舗で提供される味の違いを確かめないまま現在に至っていた。

そんななか、高田馬場のお店がこの5月にリニューアルしたと知り、今回足を運んだのだ。たとえ、強風で傘を折られるハプニングに遭遇しても、ここで退きさがる訳にはいかない、いかないんだーーッ!!


・重さと味付け

という訳で食べに来ましたよ。ランチメニューの主役はやっぱり飲めるハンバーグ。ロコモコ丼とかカレーもあるけど、やっぱハンバーグっしょ! だって傘折ってまで来たんだもん!!


ハンバーグは重さと味付けを選ぶことができる。重さは200グラム(税込1400円)、300グラム(1700円)、400グラム(2000円)の3種から。味付けはおろしポン酢・デミグラスソース・デミグラスチーズ・自家製燻製醤油(温玉付き)・自家製燻製醤油 + チーズのせの5種から、それぞれ選ぶ。


・ハンバーグ入場

ハンバーグが焼き上がるには、15分程度かかるそうだ。ランチには前菜とサラダ、それにライス(小・中・大のいずれか)とスープが付いてくる。サラダとは別に前菜がつくのはちょっと珍しいかも。でもなぜかポテトサラダ。サラダにサラダがついて来た……


いよいよハンバーグがやって来る。油が飛ぶとのことで、紙エプロンの着用を推奨された。普段なら油飛びを気にしないところなのだが、この日の私は違う。スタッフの勧めに従って、ちゃんと紙エプロンを着けて待機。


さあ来い、飲めるハンバーグよ。愛用の折りたたみ傘を失った私の悲しみを癒したまえ……。


……ハンバーグ、ご入場です……


ご覧ください。2つのハンバーグはチーズの衣をまとい、まるで仲睦まじく手を取り合っているようではありませんか


今日はあいにくの天気となりましたが、今日のこの日、ハンバーグご両人は私の胃袋へと旅立たれるのです



彼らの門出を祝福してあげてください。おめでとう! いただきま~すッ!!


・肉汁が止まらない!

さて、初めての共同作業よろしく、ケーキ入刀ならぬ箸を突き刺すと、歓喜の肉汁があふれてくるではありませんか!


これはまさに、旨味のシャンパンシャワーだ!!


半割りにしてもなお、とめどなくあふれ出る肉汁。感動と興奮のボルケーノ(噴火口)といっても過言ではないでしょう!


・飲めるのか!?

これを口に入れることを想像しただけで、私は罪深さに身もだえしそうです。罪と知りながら、そうせずにはいられないのが人間ではないでしょうか? ここまで来て、あとには退けない。飲めるハンバーグ、飲んでやろうじゃないか! 本当に飲めるのか? このヤローッ!! 飲むとはいっても、口に入れないことには飲めない。


まずは食う


そして飲む!


喉の奥につかえたりしないか、ハンバーグの動きに細心の注意を払いつつ、その小さな塊の行方を見守っていると……。


飲めた!


・「噛む」ではない

たしかにこれは名前の通り、 ”飲めるハンバーグ” であった。肉質は驚愕するほど柔らかい。「噛む」という表現がふさわしくない。口に含む程度で、塊が解けてしまう。だが、サイズを考えると適度に噛むべきなので、無理して大きな塊を口に含まないように注意しよう。

味は肉汁を口に入れているような感覚。大変甘い。自家製燻製醤油をかけると、醤油の燻味と肉汁の甘さが調和してとても美味しい。このハンバーグを豪快にご飯にのせれば、即席のハンバーグ丼完成!



ご飯と一緒に食べると、ご飯粒の方が固い気がする不思議な感覚に陥る。いまだ飲めるハンバーグ未体験のハンバーグ好きは、ぜひとも一度、飲めるハンバーグを食べて(飲んで)みて!

・今回紹介した店舗の情報

店名 肉SAKABA 飲めるハンバーグ 高田馬場店
住所 東京都新宿区高田馬場2丁目9-1
営業時間 ランチ 11:00~15:00 ディナー 17:00~23:00

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24