最近は何かにつけて「平成最後」と言われているが、あと約2カ月で本当に平成が終わりを迎えることになる。それに先だって、新しい歩みを始めたモノがいる。

それは、東京メトロ銀座線の営業運転を終了した車両「銀座線01系」だ。車両の一部がこのほど、再就職という形で自販機に生まれ変わっていたのである。懐かしくも新しいその姿に、何だか時代のうつろいを感じる。

・11番、12番出口

自販機が設置されているのは、東京メトロ溜池山王駅の11番出口と12番出口の中間あたりだ。


丸ノ内線(国会議事堂前駅)の方からだと、鬼のように歩く羽目になるので注意。それでもあきらめずに自販機を目指して欲しい。私(佐藤)はこの駅の状況をよくわかっておらず、軽く心が折れた……。


・BOSSとのコラボ

この自販機は、東京メトロとサントリーコーヒー「BOSS」のコラボレーションにより実現したものだ。01系が自販機に再就職をはたすという設定で、自販機をラッピングしている。

自販機の正面に埋め込まれた「溜池山王駅」と記された行先表示器(方向幕)だけでなく……


東京メトロを示す「Mマーク」も……


「01系26編成6号車」を意味する車号銘板も、車両から移されたものだ。


・アナウンスが流れる!

何より粋(いき)なのは、現役車掌によりアナウンスが流れること。


「お金のかけこみ投入は、おやめください」、「足元にご注意ください。出口は下側です」など全部で5種類。これらのアナウンスを聞くとなんだかほっこりとしてしまう。


なお、足元には短く線路が描かれている。


この線路はどこにも行きつくことはない。姿は変わってしまったけれど、日々はまた続いていく。平成が終わったとしても、「明日」へと時代は受け継がれていくのである。


参照元:東京メトロ「THE VENDING TRAIN
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24