狂った街・TOKYO。何が狂っているかってそば屋の数だ。どの駅でも少し歩けばそば屋に当たる。ありすぎだろ! 中でも、当たり外れが大きいのが立ち食いそば屋だ。同じような価格帯でも激ウマな店があったりする魔境である。

外観では判断できない立ち食いの世界。一体どの店に行けばいいの? そんな人のために、150店のそばを食べた男に『都内最強立ち食いそば5選』を聞いてみた

・立ち食いそばの連載を150回続けるライターのNさん

話を伺ったのは、ロケットニュース24で『立ち食いそば放浪記』を連載している中澤星児さん。つまり私だ。150回を数える本連載の中でも、「最強」の名にふさわしいと思った都内立ち食いそば屋は以下の5店舗だった。


・都内最強立ち食いそば屋その1『そば政』
営業時間とアクセス難易度の高さから「幻の立ち食いそば」とご紹介させていただいた六町『そば政』。私も食べるまでに何度も出直したことは記事でもお伝えした通りだが、その味はまさにレジェンドクラス。心底、諦めなくて良かったと思わされた。

しかも、価格は480円。爽やかさとパンチ力を兼ね備えた味は十分に食べに行く価値があると断言しよう。


・都内最強立ち食いそば屋その2『山田屋』
150回の連載の中で、つゆが猛烈にウマかったのが閉店した『だし家』と入谷の『山田屋』。透き通るつゆを極めていただし家に対して、『山田屋』は黒いつゆを極めた店と言っても過言ではない

そのつゆは舌から染み込んで心を掴まれるようなコク深さ。胸の深いところから「ウマイ」という声が出る味である。


・都内最強立ち食いそば屋その3『そば助』
印象に残るつゆと言えば、曳舟『そば助』も忘れてはならない。関西風のつゆ以上に透き通った塩だしつゆはまさにクリスタル! 「究極の塩とりそば」という名の通り、鶏と塩だしのハーモニーは抜群だ。

鶏の旨味が染み出したつゆを使って締めにおじやを作ればマジ究極。立ち食い価格でつゆを味わい尽くせる工夫は技ありである。


・都内最強立ち食いそば屋その4『峠そば』
そばはのど越し。病める時も健やかなる時も、スッと食べられるところが大きな魅力の1つだと思う。そんな清涼感を極めているのが虎ノ門『峠そば』だ。

ファストフードである立ち食い界にあって比類なき上品さを感じるこの店のそば。細麺好きはぜひ一度食べてみてもらいたい。


・都内最強立ち食いそば屋その5『雑賀屋』
逆に、比類なき太麺が食べられるのが関屋『雑賀屋』である。モチモチの食感はどちらかと言うと きしめん に近い。されど漂うそばの香り! もはや新しい麺類と言っても過言ではないレベルの食べ心地には衝撃を受けた。

また、元焼き鶏屋であるこの店は、鶏天や唐揚げなども絶品。訪れた際はぜひ「太麺・鶏天トッピング」でそばを味わってみてほしい。


・都内最強立ち食いそば屋その6『がんぎ』
新しい麺類と言えば茅場町『がんぎ』も衝撃的。噛むとプリッと弾ける麺はスパゲティーのような食感だが、同時に弾けるのは間違いなくそばの香り。

濃厚かつ辛口なつゆとハーモニーを奏でるその味は、食べれば食べるほど癖になる。そして、食べれば食べるほどに新しい扉が開かれていくような感覚に陥る


・都内最強立ち食いそば屋その7『後楽そば』
上記の通りこれまで様々なそばをご紹介してきたが、最後にオススメしたいのはまさかの焼きそばだ。立ち食いそば屋なのに焼きそばが大人気な五反田『後楽そば』。この焼きそばがガチでウマイのである。

キュッとしまった麺に絡む懐かしいソースの味。焼きそばは差があまり出なさそうなのに、なんでこんなにウマイのか? その味に立ち食いそば屋の懐の深さを感じた


──以上、店や味の詳細についてはここでは書ききれないため、気になる人は各記事でご確認いただければと思う。

思えば、私がロケットニュース24に来て1本目に書いた記事がこの連載の第1回だった。まさかこんな長期連載になるとは当時は思ってもみなかったが、150回も続けられたのもひとえに読者の皆さんのおかげである。まずは200回を目指して放浪していくので温かい目で見守っていただけると幸いです。

執筆:立ち食いそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.