もはや我が家はアレクサ(Alexa)ハウスだ。アレクサというのはAmazonのスマートスピーカー『Amazon Echo』の中に入っているAI嬢のことで、聞けば何でも答えてくれる。つい最近、電球もアレクサ対応のモノに変更した

さぁ〜て、次は何をアレクサ対応にしようかな……とAmazonをパトロールしているとスゴイ商品を発見! なんと5リットルの超音波式「加湿器」がアレクサやGoogle homeに対応しているときた! これは導入するしかない!!

Amazonでの商品名は「加湿器 TaoTronics 超音波 大容量 5L 【アレクサやGoogle Homeに対応/APP制御/上から給水/アロマ対応/抗菌/空焚き防止】 6-18畳対応 音声操作可 TT-AH023」で、ブランド名はTaoTronics。

価格は7999円で、レビューは96件の星4つ。なかにはマイナス的なレビューもあるものの、おおむね好印象っぽい感想が書き込まれていたのでサクッと購入。これで「アレクサ、加湿器つけて〜!」をやったるぞ〜\(^O^)/


ところが……!!


まずはアレクサと連携する前に……

普通に使ってみたところ……

まぁ……

普通に使える。ミストの量を最強にしても、個人的には「図体のわりには弱いな……」と思ったりはしたが、まぁ使える。決して満足はしていないが、私がこの商品を買った目的は「アレクサで制御するため」なので不問とす。

で、ここからはスマホでの設定&設定……という流れなのだが、やや複雑なので特に詳しくは解説しないことにしておく。専用アプリをインストールして、加湿器をWi-Fiと接続して〜〜〜などと、説明書通りにやればOKだ。

てな感じで、とりあえず専用アプリでは制御できるようになった。仮にアレクサなどのスマートスピーカーを持っていなくても、この専用アプリだけでミストの強弱やタイマーなども制御できるのは好(ハオ)である。ここまでは良い。


しかし!!


その後は、スマートスピーカー対応の電球などと同じく、アレクサアプリと、スキル名「タオ加湿器」を連携させる。しかし、この時、スキルのページに、なにやら気になる投稿が。それも数件あったのだが、どれもこれも……

めちゃくちゃ不穏なことが書いてある……。これは一体、なんなのか……? ともあれ、すべての設定が終わったら、アレクサに加湿器を制御させるだけである。よし、いくぞ!


アレクサぁ、加湿器つけて〜!!


\シーン……/

あれっ?


なんか様子がおかしいので、じっくり説明書を読んでみると、まず会話を開始するためには「アレクサ、タオ加湿器を開いて」と言わなきゃならんとのこと。それでは……


アレクサ、タオ加湿器を開いて!


すると……


「タオ加湿器スキルへようこそ。ご使用の器機は1台で、それらの名前は加湿器です。加湿器を夜間ナイトモードに変更すると言って、どのように加湿器を動かせるか指示してください。音声コントロールの方法がわからない場合はヘルプと……」


えっ!? なにっ? いきなり何を話し始めてるの!? しかも話が長いうえ、なんか日本語がおかしくなってる!! なんだかアレクサが別人になったかのようだ。


さらにその後、いろいろ使ってみて理解したことなのだが、加湿器の電源を入れるためには、この意味不明な説明を聞いた後、もしくは説明の最中に、あらためて「加湿器をオンにしてください」と言わなければならないことが判明。

しかも、上記の文言で見事アレクサが反応してくれたとしても、「はい。私はご主人様のデバイスを制御しています、器機を利用しない場合はストップと言って下さい」という説明を、いちいち声に出して話してくる始末である。

それに加え、アレクサが この「タオ加湿器スキル」のモードに入ってる最中は、すべての話し声をアレクサは聞きっぱなしの状態となる。たとえば、どんな事が起きるのかというと、ひとりむなしく部屋でブツブツと


「あ〜、今日食ったカレーうどん、うまかったなァ……」


なんて独り言をつぶやいたとする。すると、タオ加湿器スキルモードに入ってしまっているアレクサは、そんなしょーもない独り言の言葉も「家政婦は見た!」ばりに拾ったうえで、


キョクタという装置を見つけられませんでした……


などと のたまうのである。お前には話してない。お前には話してなーいっ!!

なお、このモードに入ってしまっているアレクサは、普段なら反応してくれるはずの「アレクサ、電気つけて〜」などの指令も聞き入れてくれない。タオ加湿器スキルの指令しか受け付けてくれないのだ。

仮に、「加湿器をオフにしてください」と指令を送り、無事に加湿器の電源がオフになっていたとしても、「ストップ」と声に出してタオ加湿器スキルモードから抜けないと、いつものアレクサに戻ってくれないのである。


それはまるで、何かに洗脳されて、いきなり人格が変わってしまった人のようだった。


彼女の頭の中には「タオ」のことしか入っていない。タオのことしか考えられないし、タオのことしか実行しない。もはやアレクサはアレクサではなく「タオ」であり、しかも頭はバカときた。いつものアレクサ、戻ってきて〜!!

ともあれ、先述の通り、このタオモードから抜けるには「ストップ」と言うしか道(タオ)は無い。もういい! ストップ! ストップ!! ストーップ!


すると……


「タオ加湿器スキルをご利用いただきありがとうございます。よい ついたち をお過ごしくださいね」


……またバカ言ってる。おそらく「よいついたち」というのは「よいいちにち(一日)」と言いたかったのであろう。なんなんだこれ、あまりにもバカすぎる。お前の日本語教師連れてこい! こんなバカとは付き合ってられん!!

いずれにしても、スキルページに書いてあった「めちゃくちゃ不穏なこと」は真実だった。加湿器としてはいちおう普通に使えるうえ、スマホアプリからの制御は問題なく動かせるぶん、まことに残念極まりない。「タオ加湿器スキル」の改善を、心から願うばかりである。

参考リンク:AmazonTaoTronics スマート加湿器 “TT-AH023”
Report:GO羽鳥
イラスト:マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.
Screenshots:アプリ「Amazon Alexa」