今、7歳の少年の動画が、ネット上で大きな話題になっている。彼は走るのがめっぽう速く、60メートルを8.69秒で、100メートルを13.48秒で走ってしまうのだ。動画で彼の走りを見れば、その圧倒的なスピードに仰天するはず。速すぎだろ……! 

米フロリダ州に住むルドルフ・イングラム ジュニアくんの Instagramアカウントに投稿されたこの動画には、2本のレースが収められている。まずは60メートル走。他の2人の少年とともにスタートラインにつくルドルフくんは、ひとりだけ手を地面につけたクラウチングスタートのポーズをとる。

そしてピストルが鳴ると……ものすごい勢いで飛び出した! スピードをグングンあげ、他の選手を引き離していく。彼らだってけっして遅くはないだろうが、ルドルフ君には敵わない。観客もやんややんやの大喝采だ。

続いて100メートル走。8人での競争だが、ここでもルドルフ君はダントツのスピードを見せる。13.48秒でのゴールとなったが、『The Washington Post』によると、これは彼の年齢グループのアメリカ記録に当たるという。

ルドルフ君の別の Instagram投稿にはこんな言葉が書かれていた。「パパに言われた。身体で勝つ前に、心で勝つんだって。レースが始まる前から、僕は1位なんだ」。たしかに、レース前のルドルフ君からは「絶対に勝つ!」という気迫が痛いほど伝わってくる。

4歳でトレーニングを開始したというルドルフ君を後押しするのは、彼のお父さんだ。お父さんはルドルフ君の練習、試合、トレーニングには全て付き合っていると話す。「私は息子のマネージャーであり、撮影係、トレーナー、運転手でもあります」。だがルドルフ君が速いのは、何より彼自身の努力だとも述べている。


「私は息子を全力で応援していますが、なにより彼のやる気、ひたむきさ、負けたくないという気持ちが、結果に結びついているんです」

「息子はレースで負けたことがありますが、とにかく前を向いて、より速く走れるようになってきたんです。息子は負けることが大嫌いで、とにかく勝つことにこだわっているんです」


「次世代のウサイン・ボルト」とのニックネームも納得の速さを誇るルドルフ君だが、彼が得意なのは走ることだけではない。アメリカン・フットボールのユースチームに所属しており、試合でも大活躍。夢はアメリカのプロアメフトリーグ NFL の選手になることだ。学校での成績も良く、Instagramに投稿された通知表には「大変よく出来ました」や「よく出来ました」に当たる A と B が並ぶ。

現在、『タンパベイ・ラヴェンズ』で活躍するルドルフ君は、こちらの練習も懸命に行なっている。2017年にはスポーツメディア『Youth1』に対して、「他のチームメートの刺激になれるように、僕は一生懸命練習します。自分たちの力を100%発揮しなきゃって、みんなに伝えたいんです。やり方が分からない子がいれば、僕が見せてあげます。『どれだけ練習したかで、プレイが決まってくる』ってみんなによく言います」と話している。

そんなルドルフ君は、日常生活でも、SNS上でも大人気だ。けれども彼のお父さんは、ルドルフ君が「普通の生活」を送れるように尽くしているという。走ることやアメフトだけにこだわるのではなく、「彼がしたいことならなんだって応援したい。次は何かな? ロケット科学者? なら全力で後押しするだけです」と話しているのだった。

参照元:Instagram @blaze_813The Washington PostDaily Mail OnlineYouth1(英語)
執筆:小千谷サチ

▼レースの動画はYouTubeでも公開されている