先日、私(佐藤)は何を血迷ったのか、1万円もするコーヒーを飲んでしまった。あのような血迷いは2度とするまいと固く心に誓った次第だ。そもそもそんなにコーヒーが好きって訳でもないし。
お茶ならそこまでの高級品に出会うこともないのでは? と、何気なく東京・六本木のちょっとオシャレなお茶屋さんに行ってみたところ……またしても血迷う羽目になるとは、自分でもびっくりだ……。
・お茶の専門店?
そのお店、日本茶中国茶の専門店「ロイヤルブルーティー六本木ブティック・THE T BAR」は東京メトロ六本木駅から徒歩約3分のところ。六本木ヒルズと通りを隔てた向かい側に位置している。
え!? お茶屋さんでしょ? ブティックってナニ? よくわからないけど、お茶が飲めるならいいやってことで早速入ると、店舗の手前がお茶の販売スペース。その奥が有料で試飲できるバースペースになっていた。メニューを見たところ……
ほほ~、グラスのお茶が1杯1000円以上か……。実はこのお店のお茶はすべて水出しで、ボトリングされている。それをワイングラスで提供するお店だったのだ。
もっとも高いものは「京都宇治碾(てん)茶」で1杯1944円。安いものでも「ロイヤルダージリンラジャデラックス」が1080円……。
水出し期間が3~7日間、どれだけすごいのかは飲めばわかる。と思う……。
・茶をしばくつもりが……
軽く “茶をしばく” ようなつもりで入店したが、メニューまで見て「やっぱり帰ります」とは言えない。さんざん悩んだ挙句、セットで3種のお茶を頼むことにした。注文したのは京都宇治碾茶(セット972円)、台湾茶の「フォールインラブグランド」(セット864円)、そしてインド・ダージリンのロイヤルダージリンラジャデラックス(セット432円)である。
・京都宇治碾茶
宇治碾茶は市場にほとんど出回らない高級茶とのこと。実際に飲んでみると、なるほど、いままでに味わったことのないような怒涛の旨味が口に広がる。伊勢志摩サミットでも供されたという名品で、海外の首脳陣が「マジかよ! うめえなコレ!」と言った様が目に浮かぶようだ。
・フォールインラブグランデ
お次は、台湾茶のフォールインラブのグランデ。標高1500メートルの茶園で栽培されたお茶なのだとか。なるほど、澄んだ空気と水で育まれたであろう茶葉から、清々しい爽やかな香りと味を楽しむことができる。ほど良い苦味が台湾茶らしいと言えば、おわかり頂けるだろう。
・ロイヤルダージリンラジャデラックス
最後に飲んだのが、ロイヤルダージリンラジャデラックスだ。これはもう香りだけでやられるヤツ。華やかな香りが鼻腔から脳天に突き抜けて、嗅いだだけで “ハイ” になりそう! 4代目S.K.バナジー氏(通称ラジャ)が有機農法を進化させたバイオダイナミック農法を取り入れて、実践したという。あのラジャが偉業をやってのけたのだ!
そして手摘みした茶葉を使用しているとのこと。私には見えるぞ、農夫たちが1つひとつ茶葉を手摘みしている様子が。まぶたを閉じれば、そこはインドだ。西ベンガル州のダージリン地方の光景が脳裏に浮かぶ!
この味を編集部のみんなにも味わわせてやりたい! そう思って買ってしまった。
ロイヤルダージリンラジャデラックスのボトル(3024円)と、フォールインラブグランドのボトル(5400円)。木箱の代金は別途900円である。
・プラスチックコップで飲ませてあげた
とくに意識の高い男Yoshioに飲ませたいと思い、早速2つのお茶をそれぞれプラスチックコップで飲んでもらった。
まずはダージリン。一口飲むと、「あ、うまい」という感想。
そしてフォールインラブ。ちょっと見た目がアレだが、高級茶だ。
「あ、こっちの方が好きかも!」と、半目になるほど美味しさを感じている様子だった。
・パンフレットを見たら、すげえのがあった!
お茶を堪能した後に、持ち帰ったパンフレットを見て、私は驚愕してしまった。「キングオブグリーンホシノスーパープレミアム」という商品の価格……。
60万円!!!!!!!!!!
消費税だけで4万8000円! マジかよ!! あわわわわ……。60万って、車買えちゃうじゃないか……。その気になれば、引っ越しの初期費用になるレベルの金額。俺のような人間がいくら血迷ったとしても、到底血迷い切れないよ。血の気が引く。膝が震える……。
いつかこんなお茶をしばけるような男になりたいと、強く願った45歳の冬。もうすぐ2018年も終わろうとしている。来年はさらに高みへ!
・今回訪問した店舗の情報
店名 ロイヤルブルーティー六本木ブティック・THE T BAR
住所 東京都港区六本木7-18-15
営業時間 11:00~20:00
定休日 日曜日、年末年始
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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