ここは国内屈指のお茶処、静岡県牧之原の東名高速サービスエリア。ドライブも中盤、気分転換にここらで一服しときたいところ。さぁ、自販機でタバコを1箱っと……

……あれ?

……なんか違うぞ?


そう、これはタバコならぬ、チャバコ! 「世の中を、“茶化” そう」いうコンセンプトのもと誕生した、静岡県掛川発の粉末茶スティックなのだ。

まんまと茶化されてしまったぜ……。道理で販売機にお金が入らないわけだ。

パッケージは完全にタバコに寄せていってるが、よくよく見てみるといつもの文面とは全く違ったポジティブな説明が書かれている。

牧之原サービスエリアでは、全部で6種類のチャバコが販売されていた。どれも静岡の掛川産茶葉100%。せっかくなので系統の違う5種類を購入し、持ち帰ることに。

買ってきたのは左から紅ふうき緑茶、深蒸煎茶、玄米茶、抹茶、ほうじ茶。タバコに詳しくない私でも、なんだかどこかで見たことあるような見た目をしている。

販売場所ごとに購入できる種類とデザインが異なり、どこにどんなパッケージのものが売っているのかはホームページから確認することができる。静岡だけでなく、東京や大阪にも、販売機は設置されているようだ。

箱から取り出してみると、内袋もまるでタバコのよう。1箱につき粉末茶スティックが8本入っている。飲み方は箱の外側に書かれていて、ホットでもアイスでも楽しめるとのこと。

アイスで楽しむ場合は、とっても簡単。350mlのミネラルウォーターを一口飲んでから粉末を入れてよく振れば完成。

ホットの場合は150mlから200ml程のお湯を注いでよくかき混ぜる。お茶と言ったらやはり温かいものかなと思ったため、夏の暑い時期ではあるが今回は全てホットで入れてみることに。

まずは「深蒸煎茶」。お茶といったらコレだというお味。しっかりとした苦味がある。茶畑に富士山という、静岡らしさ満載のパッケージだ。

どこか京都らしさを感じさせる「紅ふうき緑茶」。口当たりがとてもマイルドで、紅茶のような風味を感じた。時間が経つと渋みが増したので、お湯を入れたらすぐに飲むと良いかも。

濃い色のこちらは「ほうじ茶」。ペットボトルのほうじ茶とは全くの別物! 渋いのに重たくなくて、ほっとできる美味しさだ。

1番明るい緑が目を引く「有機抹茶入り玄米茶」。お湯を注ぐと同時に、芳ばしい香りがふわっと広がった。

上4つのチャバコはどれも1箱500円だが、この「有機抹茶」だけは1箱1000円というちょっと高級なお値段。作り方や水の分量も異なるので、説明をよく読むように。茶筅(ちゃせん)を使う代わりに、勢いよく上下に振って泡立てる。

抹茶というと、苦くて飲みにくいイメージだったが、この有機抹茶はすごく飲みやすい! 茶道についてはさっぱりだが、がしゃがしゃ振っただけのお抹茶でも私は十分な満足感を得ることができた。おいしいお茶請けも用意しておけばよかったなぁ。

茶目っ気全開の見た目に反して、味はどれも本格的。これにはお茶大国である静岡県民の私もニッコリだ。それもそのはず、使われている茶葉は、「世界農業遺産」に認定されている伝統農法「茶草場農法」によって生産されたもの。外側にも中身にもこだわりが詰まっているのだ。

チャバコがあれば、いつでもどこでもサッと一服、タバコミュニケーションならぬチャバコミュニケーションで、喫煙・非喫煙の垣根を超えて楽しむことができるだろう。ちょっとしたお土産や、愛煙家へのプレゼントとしても喜ばれそうだな。

参考リンク:Chabacco(チャバコ)(公式)
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.

▼ペットボトルで振らずグラスに直接入れても美味しく飲めました!

▼Web限定のパッケージも素敵