自分で言うのも何だが、私(佐藤)は善良な一般市民である。当編集部では、もっともまっとうな人間の1人だ。さわやかさが売りのごくごく平凡な中年男性と、自らを評価している。それなのに! やたらと職務質問を受ける。

またかよ! と思うくらいの頻度で、職質を受けてしまう。なぜだ! こんな普通の善良な人間をつかまえて、持ち物を検査するなんておかしいだろ! 納得できないッ!! 未然に防げるなら防ぎたい。ということで、交番に行って、なぜ職質を受けるのかを尋ねたら、意外なことを教えてもらった。そんなこともできるのか!

・編集部を出て10秒で職質

私が職質を受けるのは、いつも当編集部の周辺である。ちなみに、当編集部は東京・新宿二丁目のど真ん中。ちょっと怪しい界隈であることは認めざるを得ないが、編集部を出て10秒で職質を受けると、さすがに不愉快である。

ある時には、編集部の建物の目の前で職質を受けたので、「ここに勤めてます。今、仲間もいるから職場に一緒に来てください」と訴えたが断られ、荷物を調べられるハメになった。

善良でさわやかな私が、なぜ怪しい人物だと思われなければいけないのか! おかしいだろッ!! ワイジャパニーズピーポー!


・「目をそらす」と怪しまれる

ちなみに、もっとも最近 職質を受けた時に言われた内容から判断するに、パトカーやお巡りさんを見て目をそらすと、お巡りさんは「怪しい」と考えがちなようだ。パトカーを見て……。

目をそらす。

私と同じように職質をよく受ける人は、その行動をやめるだけでも怪しまれることは少なくなるかも。


・交番で聞いてみた

そのほかにも、職質を避ける手はないかと、交番に行ってお巡りさんに尋ねてみた。もしも見た目に問題があるのなら、服装だけでも変えたいと思っていた。ところが! お巡りさんは次のように語る。

お巡りさん 「あなたの見た目で判断している訳ではないですよ。むしろ怪しさで言ったら、私の方が怪しいかもしれませんね。わっはっは!」

笑いごとじゃないよ。こっちは真剣なんだ。でも、それを聞いて一安心。やっぱり私はさわやかだった。では行動に怪しい点があるのだろうか?

お巡りさん 「まあ、目をそらす人にはお声がけをするようにしています。あとは、この辺り(新宿二丁目)は重点地区なので、警戒を強めていることはありますよね」

なるほど、地域性も関係していたらしい。ある程度は仕方がないことのようだ。聞きたいことはそこで終わりだったが、お巡りさんは次のようにアドバイスしてくれた。

お巡りさん 「もしも対応が良くない警官がいたら、通報してもらっても結構です。ひどい場合には(その警官が)処分の対象になりますから。連絡ください」

なんだって! 職質してきたお巡りさんの対応が悪い場合は通報してもいいのか。知らなかった。なんだか、それを聞いてさらに安心した。


・協力した方が良い

とはいえ、怪しい行動は慎むべきだろうし、職務質問を受けた場合には、極力協力的に対応した方があらぬ誤解を招かずに済むだろう。正直、やましいことが何もないのに職質を受けるのは快くないが、「お巡りさんたちは犯罪抑止のために働いている」ことを忘れないようにしたい。

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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