のり弁といえば、安くてお腹を満たすことのできる庶民の食べ物だ。持ち帰り弁当店では、大抵 最低価格商品であり、その地位は決して高くない。

ところが! 2017年4月20日にオープンした東京・銀座の商業施設「GINZA SIX(ギンザシックス)」には、その概念を覆す一品がある。のり弁専門店『刷毛じょうゆ 海苔弁山登り』の のり弁は、1000円(税込1080円)! のり弁で1000円だとッ!? ぜい沢品かよ!

・鮭の弁当は速攻品切れ

この日はオープン初日とあって、開店前から長蛇の列。あまりにも人が集まりすぎてしまったために、開店時間を10分前倒ししたのだとか。

このお店も、オープン前から話題になっていたお店。何しろ、のり弁専門店なんてこれまでに見たことも聞いたこともない。開店と同時にお客さんが詰めかけたらしく、焼き鮭がメインののり弁「海」は、速攻で品切れ状態。店内での製造が間に合わないほどの人気ぶり。

次いで人気なのは、鶏の照り焼きがメインの「山」。

そして野菜中心のヘルシーな内容の「畑」。提供しているメニューはこれだけ。のり弁3品で勝負している。

・「山」の弁当を購入

私(佐藤)は、焼き鮭が入った「海」を食べたかったのだが、出来上がるのに最低15分はかかるとのことだったので、第2希望の「山」を買って帰った。

1000円ののり弁! どう考えても人生で最高級の のり弁である。はたして、このフタの向こうには、どんな美味しさが詰まっているのか?

中央には、黒いのりのキャンパスに、こんがりとした焼き目のついた鶏肉が鎮座している。タマゴの黄身の色合いが非常に美しい。のりの黒とタマゴの黄色、この2つのコントラストが鮮やかである。

・メインはやっぱり “のり”?

鶏の照り焼きを食べてみると、肉質は柔らかで、生姜の風味が効いている。素朴な中にも品位を感じる。

“のり弁” というからには、やっぱりのりがメイン! ということで、鶏の照り焼きで食欲に勢いがついたところで、のりと共にご飯を頬張る。

・おかず全部乗せがあるとうれしい

飛び上がるほどウマいのか? と思ったら、それほどでもないかも……。たしかに、のりの風味は豊かで、噛むほどに旨味が増していくように感じられる。美味しいのは間違いない。だが、銀座という場所で、これ1本で戦えるかというと、また別の話だ。個人的には、おかずをぜい沢に全部乗せた「海山畑弁当」みたいなのがあるとうれしいと感じたのだが……。

とにかく、のり弁は日本の弁当のルーツといっても過言ではない。日本でも稀なのり弁専門店なので、興味がある人は足を運んでみてくれ!

・今回訪問した店舗の情報

店名 刷毛じょうゆ 海苔弁山登り
住所 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX B2F
営業時間 10:30~20:30
定休日 なし(GINZA SIXに準ずる)

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

日本, 〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目10−1