※不定期連載【改めて書くけど】は、過去に他の記者が書いたネタを、まっさらな気持ちで “改めて感じ” て、“改めて書く” シリーズです。読者の皆様も、過去は忘れて、まっさらな気持ちでお楽しみください。


いまから1年ほど前、同僚の中澤星児が「ゆで太郎の『のり弁』が激ウマ!」なる記事を書いていたけど、改めて書くことにする。


さて。


「のり弁」、それは弁当ジャンルの中でもっとも低い位(くらい)のメニューといっても過言ではない。しかしだ、もっとも低くもっとも安いからこそ、もっとも親しまれ愛されているのものり弁なのである。

そんなのり弁を「ゆで太郎」が提供しているのをご存じだろうか? テイクアウトではなく店内でだ。初めて食べた私(佐藤)は度肝を抜かれた。たかがのり弁と侮っていたが、猛烈に美味いのである! もうのり弁はゆで太郎でしか食えないかもしれない……。

・ゆで太郎の「のり弁」という名の丼

ゆで太郎は2022年4月1~30日まで、のり丼メニュー全品100円引きの「のりのり祭」を開催している。さらに具材を充実させた「太郎のり弁」(通常税込540円)の販売も開始した。


のり弁ってテイクアウトだけじゃなかったのか! 丼で提供するなら「のり丼」じゃないのか……。まあとにかく食えるならいいか。ってことで満腹太郎のり弁セット(通常税込800円)を冷たいそばで頼んだ。


やって来たのは、完ぺきなのり弁だ。白身フライ・ちくわ天・から揚げ・焼きサバ・明太子・高菜、それに鰹節と海苔というラインナップ。派手ではないけど、どれも色合い良く、盛り付けのバランスも良い。


実際に食べてみると、全部驚くほどウマい! 「普通ののり弁とそんなに違いが無さそう」と思うかもしれないけど、違う! こののり弁は全然違う!

まず揚げ物がウマい! 衣はサクサクと歯ざわりが良いのに、中身はフワッと柔らかく仕上がっている。ちくわ天も白身フライもから揚げも油っぽくなく、素材の持ち味が存分に生かされている。


いままで食べてきた白身フライのなかで1番美味いと言ってもいいかもしれない。少なくとものり弁で味わえるクオリティを軽々と凌駕(りょうが)してしまっている。


揚げ物の下には鰹節(おかか)が隠れている。その香りが非常にイイ! ハッと目が覚めるような香ばしさ。それを嗅ぐと食欲が呼び起こされる。鰹節は日本人の味のふるさと、これを嗅げば誰でも食い気が増すに違いない。


具材の中でもっとも私をトリコにしたのは焼きサバである。この器のなかではそれほど目立つ存在ではないけど、味のポテンシャルは飛び抜けていた。


一片、口に含んだら唸らずにはいられなかった。旨味がギュギュっと凝縮されていて、これだけで丼の飯全部イケる! このサバでおにぎり作ったら、至福の旨味バクダンと化してしまうだろう。マジで


興味半分で「のり弁」という名の丼を食べに来たら、完膚(かんぷ)なきまでに返り討ちにあった気分。完全にやられた……。ちなみに、実はのり弁がウマいのにはちゃんと理由があった。

ゆで太郎事情通の中澤星児に聞くと、


「ゆで太郎の社長はほっかほっか亭の元社員ですからねえ。のり弁ブーム黎明期の作り方にこだわって、ゆで太郎ののり弁作ってるんですよね。だからこだわりはハンパないんすよ」


とのことだった。さすがゆで太郎のことなら何でも知っているゆで太郎博士である。ってな訳で、私はゆで太郎ののり弁を強く推したい!! 1度でいい。騙されたと思って1度だけ食べてみてくれ。飛ぶぞ!

・今回訪問した店舗の情報

店名 ゆで太郎 本所吾妻橋店
住所 東京都墨田区吾妻橋3-7-4
時間 7:00~23:00 日曜7:00~21:00

参考リンク:ゆで太郎
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24