多くの人がハマっている『ポケモンGO』。ここまでブームになったのだから、ビジネスチャンスも豊富だ。今、アメリカでは『ポケモンGO』をウリに部屋を貸し出す不動産会社が出現しているという。
「よいポケストップが近くにあります」などとうたって、部屋の広告を出しているのである。通常お部屋探しでは、広さや部屋数、立地などが重視されるが、ポケモンを条件に部屋を選ぶお客さんって本当にいるのだろうか?
・賃料約100万、メジャーなポケストップが近くにあります
『ポケモンGO』をビジネスに利用しているのが、ニューヨークの不動産会社マンハッタン・リアリティ・グループのアンドリュー・サヴォッチさん。彼は賃貸物件の広告に、こんな売り文句を書いている。
「賃料9500ドル(約100万円)/ 5ベッドルーム(2500平方フィート)。 近くにメジャーなポケストップあり / 手数料なし、高級、ルーフデッキ、ジム、ランドリー付き」
さすがニューヨーク。100万円とはとんでもない賃料だが、今やメジャーなポケストップが近くにあることが1番のウリになるんだなあ。
・興味を持つお客さんもたくさん
「始めはお客さんの関心を引くために、冗談で書いていました。しかし好意的な反応がたくさん返ってきたんです」とサヴォッチさんは、海外メディア『The Daily Dot』のインタビューに対して語った。
当初は同僚から、『ポケモンGO』を利用したアイディアをバカにする声もあがっていたのだとか。けれども、お客さんからの反応は上々。多くの人が興味を持ち、中には「どれだけポケストップから離れているのか」と詳細を質問してくる人もいるという。
「ポケストップがマンションのロビーにしかなかったから、契約に至らなかったケースもありました」と話すサヴォッチさんは、特に若い世代からの関心が高いように感じられるそうだ。
・「ポケモンGO」のおかげで借り手が見つかった!
『ポケモンGO』の助けを借りている不動産業者は、サヴォッチさんだけではない。アメリカ各地でも「オープンハウスにはピカチュウが現れます」、「近くにポケモンGO のジムが3つ、ポケストップが5つあります」「注意:近くにポケストップなどは全くありません」などなど、多くの部屋の賃貸広告に掲載されているようだ。
ニューヨークで個人的に部屋を貸し出している女性も、家の中にポケストップがあることを広告に載せた途端、多くの問い合わせが集まり、借り手が見つかったとのこと。彼女は「ポケモン効果を実感しました。みんな恥ずかしがって、ポケモンGO について質問してこなかったけどね」と話している。
日本でも、賃貸物件情報サイト LR賃貸が、ポケモンGO のモンスターが分かる “Pokevision” の対応を開始した。今後、お部屋探しには『ポケモンGO』が不可欠になるのだろうか?
参照元:The Daily Dot、CNBC、Craigslist(英語)、LR賃貸
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.