この世に、こんなにウマいカツがあったとは知らなかった……。とんかつ屋に行けば、出てくるのは基本的に揚げたてのカツだ。そして、筆者は揚げたてのカツは大抵ウマいと思っていた。でも違う、この店はウマさの格が違ったのだ。
これは、秋葉原にある「丸五(まるご)」というとんかつ屋の話である。『ミシュランガイド東京2016』にも掲載されており、毎日のように開店前から行列が出来るというこの店。評判は伊達ではなかった。今回はあまりにもウマすぎたそのとんかつについて、レポートしてみたいと思う。
・平日の昼12時半過ぎに来店
私(筆者)と編集長GO羽鳥が店の前に着いたのは、平日の昼12時半過ぎ。2名の先客が店の外で待っている。多い日には数十人の行列が出来るというこの店、2人しか並んでいないというのは運が良い。続いて待つこと約15分、我々は席に案内されて腰を下ろした。
和風の店内を見渡すと、スーツを着た男性や、若者のカップル、年配の方、家族連れの外国人など、様々な客が座っている。そんな中、我々が注文したのは、『特ヒレかつ(税込2100円)』と『特ロースかつ(税込1850円)』だ。
・“特” は肉厚のため揚がるまでに時間がかかる
13時近くなったあたりで、スーツを着た男性が店員さんに「特ロースを頼んでるんですけど、まだですか?」と声をかけていた。昼休みの時間のリミットが迫っているのか、やや慌てている様子。
どうやらこの丸五、“特” が付くと肉厚になるため、揚がるまでに10分以上はかかるようだ。お昼休みにチャチャっと食べてしまいたい方は、時間に気をつけて来店した方がいいかもしれない。
・分厚い肉
その後、待つこと20分程で我々の前に特ヒレと特ロースが到着。とっても綺麗なキツネ色をした衣だ。断面を見てみると……肉が分厚い! 特ロース、特ヒレともにかなりの分厚さである。
・極上のカツ
この分厚いカツ、いったいどんな味がするのだろうか。焦る気持ちを抑えながらミルに入った岩塩をガリガリとかけてみる。ガリガリガリガリ……そして特ロースをひとくち。
……ウマい、ウマ過ぎる! こんなにウマいロースカツを食べたのは生まれて初めてだ!!
完璧なまでに柔らかく、噛めば噛むほどに口の中いっぱいに広がる肉汁と脂のまろやかな風味。サクッ、ジワーッ、サクッ、ジワーッという食感が、食べる者を至極の世界へと誘う(いざなう)。まさに、極上のカツだ。
・大量の肉汁
そして、同行した編集長GO羽鳥が頼んだ特ヒレも一切れ分いただく。……なんだこのヒレは!? これは煮物か? と思える程の大量の肉汁が、肉から溢れ出すのだ。しかもロースのような脂身から出てくる肉汁ではなく、肉の旨みをぎゅっと凝縮したようなヒレカツらしいさっぱりとした肉汁なのである。
その後、筆者はソースをかけて食べてみたのだが、こちらも文句なしにウマい。とにかく、今までのカツの記憶が全て吹っ飛んでしまうようなウマさだ。今思い返すと、「ウメぇ、ウメぇ」と何度も何度も呟きながら食べていたような気がする。
先述の通り、「丸五」は2016年版のミシュランガイドにも掲載されている話題の有名店だ。行列に並んででも至極のとんかつを味わいたいとお思いの方へ、自信を持ってオススメしたい。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 丸五(まるご)
住所 東京都千代田区外神田1-8-14
時間 ランチ11:30~15:00 / ディナー17:00~21:00
休日 月曜日、第1・第3火曜日
Report:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
▼『特ヒレかつ(税込2100円)』と『特ロースかつ(税込1850円)』を注文。
▼『特ロースかつ』
▼『特ヒレかつ』
▼至極のウマさだ。