2015年以降、牛かつ店の出店が止まらない。東京・新宿には、JR新宿駅南口から徒歩5分のところに店舗があるにもかかわらず、歌舞伎町方面に2店も新しくオープンしている。以前に紹介したもと村をはじめ、さまざまなチェーン店が続々と店舗数を増やしているが、ところによっては飽和状態。中には質の低いお店もあったりするから困る。
牛かつの未来が危ういと思った私(佐藤)は、とんかつの名店に行くことにした。そのお店、両国の『はせ川』は食べログでも高評価を得る店だ。ここで厚切特上ロースとんかつ(2800円)を頼んでみたところ、その厚さに驚き! そして肉の甘さとウマさにさらにビックリしたぞ!
・餃子の有名店の並び
お店はJR両国駅から徒歩約3分のところにある。お店の並びには餃子で有名な「餃子会館 磐梯山」がある。きっと昼時は、餃子にしようかとんかつにしようか、頭を悩ませるサラリーマンも多いに違いないだろう。
・13時の段階でヒレ肉終了
私が訪ねたのは、ある日の13時頃だった。なんとその時間ですでに「ひれかつ」は終了していた。メニューの約7割に使用されているヒレ肉が終わって、あとはロースしか残っていなかったのだ。さすが人気店、ヒレを食いたければ早く行くしかないだろう。
・肉を持ってやってきた
弱ったなあ~……。できればひれかつを食いたいところだったけど、ないものは仕方ない。そこで特上ロースを注文することに。お店はすべてテーブル席で、混み合うと相席が普通。それでも入り切らないお客さんが、常時入り口で待っているような状態だ。
揚げ時間も10~15分かかるので、急いでいるときは日を改めた方が良いかも。さて、待っていると、女将さんが肉を持ってやってきた!
・デカい! 分厚いッ!
これからこのお肉を揚げる、とのことだった。わざわざ肉を見せてくれるとは! それにしても、肉がデカい!! 分厚いッ! 「厚切り」というだけのことはある。そして待つこと約15分。ご飯とみそ汁、小鉢2品とともにあの分厚い肉が “とんかつ” になって帰ってきたーーッ!
揚げているから多少は肉が縮んでるんだろうけど、生肉の時とそんなにサイズが変わらないように見えるぞ! デカい、そして厚いッ!!
・ワサビか塩で
お店の人によると、「脂がとても甘いので、ワサビか岩塩でお召し上がりください」とのこと。カットされた断面を見てみると、透明な脂身がほのかにピンクに色づいており、見た目も美しい。まずは、そのまま一切れかぶりついてみる。
・脂の甘さ
あま~い! 肉が持つ本来の甘さが、怒涛のごとく口のなかに押し寄せてくる。これはワサビか塩でさらに味が引き立つに違いない。ワサビを少々乗せてかぶりつくと……。
味が締まる、これは美味だ。このお店では、平牧バーク三元豚を使用しているそうだ。あっさりとした甘さと旨味がクセになる。やっぱとんかつはウマい! 牛かつもいいけど、この奥深い甘さとウマさは豚肉でなきゃ出ないだろうなあ~。
ということで、ここのところ牛かつの躍進が目覚ましいけれど、今こそとんかつの本当の美味しさを発見できるチャンスかも。牛かつもいいけど、とんかつも食おう!
・今回訪問した店舗の情報
店名 はせ川
住所 東京都墨田区両国3-24-1 両国尾崎ビル103
営業時間 11:30~14:30、17:00~22:30
定休日 なし(年末年始除く)
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24