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2015年9月1日、世界最大の映像配信サービス『Netflix(ネットフリックス)』の日本版サービスが開始となった。

Netflix は、コンテンツがめっちゃ多いらしい! ハイクオリティなオリジナル番組も豊富らしい!! 日本における映像配信サービスの勢力図が変わるとも言われている。その高い評価は本当なのだろうか? とりあえずトライアル期間で使ってみることにした。

・Netflixとは

Netflix とは、米国最大の有料映像配信サービスだ。全世界に4400万人以上の加入者がいるとされ、よく「動画配信の巨人」と称される。

日本における月額料金は、画質SD、同時利用台数1台の「ベーシック」が650円、画質HD、同時利用台数2台の「スタンダード」が950円、そして画質UHD 4K、同時利用台数4台の「プレミアム」が1450円である。

・期待の独自コンテンツは?

筆者宅では、Hulu(月額933円)、dTV(月額500円)と契約しており、さらにNHKオンデマンドにもたまに課金している。Netflix が Hulu や dTV を完全に凌駕するようだったら、完全乗り換えしてもいい。とりあえず、1カ月間は無料だというので使ってみることにした。

世界で Netflix が支持される最大の理由は「ハイクオリティなオリジナルコンテンツ」だと言われている。他社のコンテンツを配信するのではなく、Netflix 自身が番組を作ってしまうのだ。たとえば、Netflix が制作した『ハウス・オブ・カード 野望の階段』はネット配信ドラマとして初のプライムタイム・エミー賞で各部門賞を受賞している。

日本では、フジテレビと組んでオリジナル番組を制作しており、若い世代に人気のリアリティショー『テラスハウス』の新シーズンの配信が始まっている。

しかし、まぁ、あれだ。Netflix は当初「動画配信の黒船到来!」と大きな話題になっていた。なので、そのオリジナルコンテンツとなれば、まさかの『半沢直樹シーズン2』とか『じゃりん子チエ2015 ~うちは今でもホルモン焼いてます~』くらいの強烈なインパクト、かつ年齢を問わない作品の登場を期待していたのだ。今あるオリジナル番組だけでは、少し物足りなさを感じてしまった。

・他のラインナップが Hulu や dTV と似ている気が……

他の作品については、Hulu や dTV と重複している作品が多いなぁという印象。パっと目につくものは、全ての作品を見比べた訳ではないが「これ Hulu や dTV で見た」という印象の作品が多い。話題作や人気作はかぶるものかもしれないけど……。

・ドキュメンタリーは魅力的

その一方で、海外ドキュメンタリーは他の動画配信サービスとは毛色が異なる気がした。たとえば「宇宙!」とか「動物!」などキラキラ系ドキュメンタリーだけでなく、「売春宿に潜入」や「30日間大麻漬けになった人の話」など、ディープなものも見られてワクワクした。これはもっと見たい。

・1カ月無料なのでまずは様子見することにした

とは言え、コンテンツの量などを考慮すると、現段階では、Hulu から乗り換えようとまでは思わなかったのが正直な感想だ。ストリーミングも遅くないし、決して悪いわけではないのだが、Hulu や dTV を解約する面倒臭さの方が先に来てしまう。サービス開始前の評価がかなり高かったので、こっちが勝手に期待しただけの話かもしれないが……。

とはいえ、4K 対応、ブレイキングバッド』のスピンオフ『ベター・コール・ソウル』の配信、来年にはピースの又吉さんの話題作『火花』の映像化など話題が多いのも事実だ。

とくに『ベター・コール・ソウル』と『テラスハウス』は独占配信なので、ファンなら要チェックだろう。まだ、日本でのサービスが始まって数日だ。個人的には今すぐの完全乗り換えはないが、1カ月は無料なので様子を見たいと思う。

執筆:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.