本当においしいハンバーガーを求めて食べ歩く、ハンバーガー批評。第2回目は、都内外のグルメ系ハンバーガーを出すお店の多くが使用しているという、バンズ(パン)を製造しているパン屋「峰屋」のハンバーガーである。
ただのパン屋と侮るなかれ、ここのバンズを使うお店は数知れず。峰屋があるからこそ、グルメ系ハンバーガーのお店は安心して自らの味を追及できるといっても過言ではないのだ。しかし店構えはいたって普通の街のパン屋さん。逆にお店を飾り立てていない分、凄みを感じる。
・アクセスし辛い場所
お店はかなりアクセスの悪い場所にある。都営大江戸線の若松河田駅と東新宿駅の、ちょうど間あたり。まねき通りという商店街の中ほどにあり、本当に何でもない街のパン屋さんである。
・あたりに香ばしい匂い
通りにはお店だけでなく、工場や倉庫などが点在しており、ここの通りを歩くだけでパンの焼けるイイ匂いが漂っている。空腹時にこの匂いを嗅いだら、間違いなく峰屋に入ってパンを買ってしまうだろう。甘くて香ばしい匂いは、パンを食べたいという欲求を猛烈に刺激する。
・品切れ注意
店内は通常のパン屋さんと同じように、商品棚に所狭しとパンが並んでいる。持ち帰りだけでなく、奥のイートインスペースで食べることも可能だ。ハンバーガーを食べるにあたって、ひとつ注意がある。事前にお店にハンバーガーがあるかどうか、確認した方が良い。人気商品なので、売り切れてしまうことがあるからだ。
そうとは知らずに、いきなり店に行った私(佐藤)は、一度食いっぱぐれてしまったことがある。翌日改めて電話でハンバーガーの在庫を確認したうえでお店を訪ねて、ようやく念願の峰屋バーガーを食べるにいたった次第だ。
・素晴らしいバランス
実際に食べてみると、バンズのおいしさに思わず顔がほころぶ。バンズはどちらかと言えば、パティの脇役と考えられがちである。というのも、バンズの主張が強ければ、主役の邪魔になる。バンズに求められる役割は「出すぎず引きすぎず」という微妙なバランス。その難しいバランスをここのバンズは絶妙に保っている。
・コクが旨味を引き立てる
パティはかなり良質の肉を使用しているようだ。作り置きではあるものの、肉の旨味がしっかりとしている。その旨味を支えるようにバンズは噛むほどにコクが深まっていく。実のところ、その味をさらにおいしく感じさせるのがマヨネーズだ。マヨネーズの酸味が加わることでおいしさが引き立ち、ウマさに思わずニヤリと微笑んでしまう。
さすがグルメ系ハンバーガー店を支えるお店だけある。今回の評価は90点! このお店の近くに住む人は、毎日おいしいパンを食べられると思うと、本当にうらやましい!!
・今回紹介したお店の情報
店名 峰屋
住所 東京都新宿区新宿6-19-9
営業時間 10:00~19:00
定休日 日・祝日
Report:ハンバーガー評論家 佐藤英典
Photo:Rocketnews24.
▼ポップオーバー。表面カリカリで、中はしっとり
▼毎日売り切れる峰屋バーガー
▼作り置きとはいえ、おいしさは確かだ
▼こちらも美味! 峰屋プリン