Breaking Bad francheska

出世街道から見放されて、細々と高校で化学を教えるウォルター・ホワイト。末期癌(がん)を宣告されてしまった彼が、一攫千金を狙って危険な副業 “高純度ドラッグ:ブルーメス精製” に乗り出す型破りなドラマが、『ブレイキング・バッド』だ。

内容からして「麻薬=マフィア=麻薬取締官=弁護士」という方程式は避けようがないため、こうしてウォルターの顧問弁護士となったのが悪徳弁護士ソウル・グッドマンである。ソウルに “あのケツがたまらない!” とセクハラ発言をされながらも、淡々と仕事をこなしていた彼の秘書フランチェスカ。今回は、そんな彼女を演じたティナ・パーカーの素顔に迫ってみたい。

・マシュマロ女子がバービー体型の金髪美女に宣戦布告!

ソウルにお尻の大きさを褒められていたフランチェスカだが、決してスタイルが良いとは言えない体型だ。どちらかと言うとかなりふくよかで、くびれとは程遠いマシュマロ女子である。

シーズン2から出演した彼女は本シリーズの大ファンで、事務所からオーディションの話が舞い込んで来た時は大興奮だったのだとか。だが、その興奮も一瞬にして「オーディションには細い金髪美女ばかりが来ているんだろうな……」とマイナス思考に一転。

どうにか強豪バービー系美女達と差をつけるべく、ティナはマシュマロ体型を活かしたロカビリー風のダイナミックな衣装に身を包み、オーディションに挑んだのだ。

・結果が待ち切れずに撮影ロケ地まで飛ぶところだった!!

大きな賭けだったか “ダメならダメで大きく負けよう!!” と、テキサス州ダラスに住んでいたティナは、オーディションテープを送って結果を待った。ところが2週間以上経っても、うんともすんとも連絡が来ない。

居ても立ってもいられなくなってしまった彼女は、撮影ロケ地のニューメキシコ州アルバカーキまで行くことを思い立った。そして飛行機に乗ろうとした4時間前に、タイミングよく合格の返事を受け取ったのである。

・セクハラ発言を書き込みされても、そんなに気にしない!

劇中でボスにあたるソウルから、セクハラ発言をバシバシ言われてしまうフランチェスカだが、大人しく黙ってる彼女ではない。「今度その呼び方をしたら、そのネクタイで首を吊るわよ!!」と過激発言で反撃!

なかなか肝っ玉が据わっているが、演じるティナのFacebookにも、ソウルと似たようなセクハラ発言を書き込むユーザーがいるのだとか。普通なら、そんな呼び方は許さないフェミニストのティナだが、『ブレイキング・バッド』に関連したことなので、それほど悪い気はしないと語っている。

・新作ドラマはパイロット版でポシャる結果に

そして『ブレイキング・バッド』が終了後、状況的に製作スタッフのほとんどがジョージア州へ移り、ドラマシリーズ『Rectify』に取り掛かることとなった。その流れでティナも出演が決定したのが、残念なことに本作はパイロット版のみで、テレビネットワークからゴー・サインが出ずにポシャってしまった。

・舞台女優として大活躍!

その後も順調にテレビドラマや映画への出演を続けているが、元々は精力的に舞台で活躍してきたティナ。1993年から、ダラスにある「Kitchen Dog Theater」という劇場で50以上の舞台を踏んでいる彼女は、現在は女優としてだけでなく劇場の運営と作品の演出も手掛けている。

筆者が大好きなフランチェスカの登場場面は、ドアのガラスを割って事務所に侵入したウォルターに食ってかかるシーンだ。「あんたのせいで無職になっちゃうじゃないの!」と彼に突っかかり、ガラス代1700ドル(約20万円)を渡そうとしたウォルターに “2万5000ドル(約300万円)はいるわね” と脅迫。

本シリーズで女性の登場人物は多くないが、神経が図太くてガッツがある彼女は特にお気に入りキャラクターだった。なので、主役をソウルに据えたスピンオフ版『Better Call Saul』で、再びフランチェスカを演じてくれないかと期待している。

参照元:Breaking Bad GreeceSUNDANCE TVArt Seek(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎

▼こちらは、フランチェスカがウォルターに脅迫するシーン

▼『Better Call Saul』の予告編

▼『ブレイキング・バッド』シーズン1の予告編はこちら

▼ぬりえもあるぞ!
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