過去10年で一人の成功者も出ていない、過酷な冒険「北極点無補給単独徒歩到達」がいよいよ始まった。北極冒険家の荻田泰永氏は、2014年3月7日に冒険の拠点レゾリュートから、カナダの最北端の陸地、ディスカバリー岬へと飛び立ったのである。冒険開始初日の状況が判明したので、お伝えしたい。
・計画通りディスカバリー岬から出発
3月8日10時(現地時間7日19時)に、荻田氏から日本の事務所に衛星電話で連絡が入った。チャーター機の運航を行っている「ケンボレック航空」は、天候を考慮して2つの着陸地の候補を挙げていたそうだ。ひとつは当初の計画通り、ディスカバリー岬。そしてもうひとつが、ワードハント島である。
・荷物の総重量118kg
チャーター機は計画通りディスカバリー岬にランディングし、荻田氏は2.4km前進してキャンプをしているそうだ。現地の天候は晴れ、気温はマイナス36度。ちなみに荷物の総重量は、スタート時で118kg。北極点まで引いて歩きながら、時には乱氷帯(氷がぶつかり合ってできた山)に挑むことが予想される。
荻田氏は衛星電話で「2年前に見た風景だ。やっとここに帰って来た。非常にやる気に満ちている」と語っていたそうだ。
これから過酷な日々が待っている。約50日にも及ぶ冒険は、どのようなものになるのだろうか。無事に北極点に到達することを願うばかりだ。
情報提供: 荻田泰永 北極点事務局
参照元: 荻田氏ブログ、YouTube
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