働き方改革の一環で、政府と経済界が主体となって提唱を始めた「プレミアムフライデー」。2017年2月に始まったのだが、そもそも月末の金曜日に15時になんか帰られる訳がない。3月は年度末で、4月はGW前。

そうして迎えた5月、4度目のプレミアムフライデーなのだが……。この際だからハッキリ言うけど、完全に失敗してるよね? その証拠に今日を迎えるまで、本気で忘れている人が多い。多すぎる! もうコレ、早く帰ることのできる会社が、勝手に導入する程度でいいんじゃないの?

・月曜日に影響が出ている

そもそも、プレミアムフライデーは個人消費を喚起するために提唱されたものである。時間にゆとりができれば、お金を使う機会は増えるのはわかる。ただ、そう簡単に仕事を切り上げることができないのが実情。

さらに困るのは、週明けだ。金曜日は早く帰ることができたとしても、週明けに持ち越す仕事の量が増えて、結果的にゆとりがなくなるという人もいるそうだ。楽しいプレミアムフライデーを得ると、苦しい「ブラックマンデー」が待っているということになってしまう。ただでさえモチべーションの上がらない月曜日が、もっと重苦しいものに感じられるかもしれない。

・来年の今頃はクイズの問題に

半年と待たずに、今日がプレミアムフライデーであることを本気で忘れてしまう人がいるところを見ると、このまま定着することなく、2017年内には忘れ去られてしまう可能性がある。

そして来年の今頃には、クイズ番組で「月末金曜日には15時に帰ることを提唱したキャンペーンを何という?」という問題が出題されることにもなりかねない。

そう考えると、やっぱり失敗していると思うのだが……。

参照元:プレミアムフライデー
執筆:佐藤英典