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パワードスーツとは人間が実際に着用し、その人の動作と一体になって動くいわゆる強化外骨格だ。……と言っても見かけるのはSF小説や漫画の中のお話。現実味のないものだと思われていた。

ところが! 先日、日本の企業「佐川電子株式会社」がパワードスーツの制作・販売を発表して話題となった。“夢”が、ついにカタチとなった驚きと、ユニークな動画で世界中に興奮の渦を巻き起こしたのは記憶に新しい。

その佐川電子の商品「パワードジャケットMK3」が、模型の祭典『ワンダーフェスティバル2013夏』に登場!! 実際に動く姿を披露したのだが、これがめっちゃカッコイイのだ!

・「パワードジャケットMK3」と『アップルシード』のギュゲス
「パワードジャケットMK3」が披露されたのは、モデルガンなどの販売を行っている大日本技研のブースだ。こちらでは「パワードジャケットMK3」とともに、『攻殻機動隊』の士郎正宗先生原作の『アップルシード』内に登場するランドメイト「ギュゲス」の原寸大のペーパークラフトモデルも展示されていた。

・「パワードジャケットMK3」デモでわかったこと
当日のデモンストレーションでは、開発者で佐川電子の取締役CTO・町浩輔氏が搭乗! さまざまな動きを交えながら来場者の質問に答えていた。

実際に動く様子は動画でご確認いただけるが、「パワードジャケットMK3」について以下のことがわかった。

・割れやすいタマゴをつかむことができる
・膝の可動域も広い(ほとんど自由自在)
・つま先立ちやジャンプもできる
・着用時の感覚は地面に立っているのと同じようであるらしい
・足にモーターをつけてアシストすることも可能
・一人で脱着可能

などだ! それにしても軽快な動き。「パワードジャケットMK3」は紹介動画も含めエンターテイメント性が強調されているが、これは医療から軍事までさまざまな場で活躍できる可能性が秘められているようにも思える。

・公道に出られるのか?
また気になるのは、プロモーションビデオにあるように「パワードジャケットMK3」を着用して公道を歩けるのかということだ。町氏によると、現行の法律では公道に出ることは可能ではないかという。

というのも現行法ではパワードスーツに関する記述がないからだ。パワードスーツをあえてたとえるなら「ハイテクな竹馬」になるとのこと。なるほど! 確かに竹馬で外を歩いていても怒られなさそうだ。ただ、今後、実用化や量産と状況が変われば道路交通法も変わるのかもしれない。

・ワンフェス2014冬では「ギュゲス」と合体予定
来場者も興味津々な「パワードジャケットMK3」だが、次回のワンフェス2014冬では、一緒に展示されていた大日本技研のランドメイト「ギュゲス」と合体する予定とのこと。つまりPDFクラフト原寸大のギュゲスの中に「パワードジャケットMK3」が入ってしまうのだ。

直感的に動かせるロボットっぽい機体! 考えただけでワクワクだ。ちなみに佐川電子のブログで町氏は『攻殻機動隊』の303式強化外骨格に影響を受けていると述べている。「ギュゲス」が登場する『アップルシード』も『攻殻機動隊』も士郎正宗先生の作品だ。そう思うと、これはアツい!! 次回のワンフェスも見逃せないぞ。

・「パワードジャケットMK3」は1250万円で販売中
なお、「パワードジャケットMK3」は1台1250万円を5台限定で受注販売している。国内外から問い合わせが殺到しているが、7月28日現在まだ予約には入っていないという。今ならまだ間に合う! 夢を買いたい人は要チェックである!!

参考リンク: 佐川電子株式会社大日本技研
Report:沢井メグ

▼こちらがワンフェス当日のデモンストレーションの様子

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▼パワードジャケットMK3
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▼1/1スケールの「ギュゲス」 ペーパークラフトとは信じられない重厚さだ!
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▼パワードジャケットMK3は1250万円だけど、ギュゲスはWF会場で3000円。お手頃価格だ
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▼佐川電子の町氏(左)と大日本技研 代表取締役 田中誠二氏(右)
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▼こちらが佐川電子のMK3紹介動画だ