南アフリカの大学生が発明した「風呂に入らなくても風呂に入ったことになる風呂」がこれまでにないほど画期的であるとして世界から注目を集めている。

何を言っているのかわからないという方のためにわかりやすく言うと、「水のいらない風呂」なのだ。おわかりだろうか。水がなくても風呂に入ったことになるという発明品なのである。

『DryBath(ドライ・バス)』と名付けられたこの発明品の正体は、殺菌作用のある全身用ジェルだ。日本でもよく見かける携帯用の消毒・除菌ジェルの全身に使えるタイプと言えるだろう。

水なしで使用可。生分解性という特徴を持ち環境にもやさしい。肌を清潔に保つことができるだけでなく、無臭でアレルギー反応を起こしにくく保湿効果もあるため、長時間にわたって身体を快適かつ衛生的に保つことができるのだ。

一回分(20ミリリットル)使い切りのかたちで販売予定とのこと。一日一度全身に塗るだけで、入浴一回分と同様の衛生的な身体を維持することができるという。すでに特許も取得済みだ。

DryBathを開発したのは、ケープタウン大学の学生ルドウィク・マリシェーンさん(22)。配管設備が整っていない田舎町に住んでいた10代の頃、「風呂に入らなくても清潔になれるような物を誰か発明してくれないかな」という友人のつぶやきを聞いたことが開発のきっかけとのこと。

すでに様々な顧客と契約を結んでおり、商品が売れるたびにチャリティーとして水不足に悩む貧しい国々へDryBathを配給していく計画だ。現在は、軍隊や長時間移動を要する航空会社などが主な顧客とのことだが、今後は製品の販路をもっと拡大していきたいという。

深刻な水不足問題を抱える国々と衛生面に頭を抱える企業の両者にとって期待の持てるDryBath。今後、環境問題や衛生問題など様々な面で問題解決の糸口となっていくのかもしれない。

参照元:Headboy Industries Inc.The Inquisitr(英文)