例えば少しだけ開いたふすま。例えば風呂場の鏡に映る自分の背後。例えばどうしても気になるのに、のぞくことができないベッドの下の空間。ちょっと聞いただけで情景がありありと想像できて、ゾッとするようなシチュエーションがある。日本人が共有する「恐怖の共通言語」とでもいおうか。
得体の知れない怪物が襲ってくるといった直接的な脅威で人をパニックにするのがハリウッド映画だとすれば、「なにかが起きそうな不気味な予感」だけで怖がらせるのがジャパニーズホラーだ。しかもその舞台は、どこにでもある団地だったり学校だったり、日常の延長線上にある。
Netflixオリジナルドラマ『呪怨:呪いの家』が怖いと話題になっている。怪談の季節にジャパニーズホラーはいかがだろうか。同作にちなんで「家」にまつわる作品3選をご紹介したい。