朝にしか行ったことのない店は、夜になるとどんな顔を見せるのだろうか。

今回、読者からリクエストをいただいたのは、立ち食いそば屋と居酒屋の顔を持つ「信濃路 蒲田店」。

朝から営業しているお店で、リクエストしてきたご本人は朝しか利用したことがないんだそう。そこで、ほかの時間帯にひとりで飲んでみてほしい、と依頼が来たってワケだ。

ほーん。飲兵衛の街・蒲田でひとり飲みとな。これは腕が鳴りますなあ。

ということで、今回の舞台は「信濃路 蒲田店」だ! さっそく行ってみよう!

・信濃路とは

「信濃路 蒲田店」は、そばだけでなく、定食やお酒も楽しめるお店。運営するモトキ商事は1972年創業で、そば屋から始まり、定食、お酒へと提供の幅を広げてきたという。

ちなみに、和歌山県などで展開する同名の「信濃路グループ」とは運営会社が異なるのでご注意を。

店内は、手前が立ち食いそばスペース、奥が飲みスペースという造り。今回はもちろん、奥へ進む。

飲みスペースにはカウンターと壁際の席があり、私が訪れた土曜の夕方にはカウンター席がほぼ満席。壁際の一番奥に腰を落ち着けた。

ちなみに、私が帰る頃には飲みスペース自体が満席になるほどのにぎわいっぷりだった。


周りを見渡すと、お客さんは人生の先輩方が中心。20代くらいの若い人は見当たらず、女性のひとり客は私だけ。数人で来ている女性もいたが、店内は圧倒的なおじさま率である。

壁にはメニューがズラーッと貼られている。そば・うどんに丼もの、カレー、さらに小鉢や揚げ物まで並んでいる。酒のつまみだけでなく、食事の選択肢も多い。


壁のメニューを眺めていると、店主が「日替わり料理もあるからよかったら見てみて」と声をかけてくれた。ガラスのショーケースやカウンターには、メニューに載っていない料理が陳列されている。

こうして案内してくれるのがありがたい。気さくで感じのよい店主に大感謝。


・まずはおすすめをいただこう

まずは「びんビール(大)(税込620円)」と、おすすめされた「どてやき大根(税込450円)」を注文。

また、この日は刺身もおすすめとのこと。それならばと「かつお刺身(税込1000円)」もお願いした。

早々にどてやき大根とビールが到着。


それでは、乾杯!



うまーーーー!


どてやきの牛すじは、肉厚でジューシー。甘口の味噌がくせになる味で、牛すじを食べてはビール、またひと口食べてはビールとやりたくなる。

そして、大根も味がしみしみだ。牛すじだけでなく、こっちもいい。おすすめに従って、まずはこれを頼んで正解だった。


続いて届いたカツオも、これまた肉厚! しっかり厚みがあるので、ひと切れでも食べ応えがある。たまらん。

刺身だけで1000円と、私にしては贅沢しすぎなチョイス。しかし、この肉厚なカツオをつまみに、大瓶のビールを飲む。最高すぎか。


・カレーは「あたま」で

ここで常連さんに、おすすめを聞いてみたところ、教えてもらったのは「バイスサワー」と「カレーあたま」のふたつ。

「カレーあたまってなんですか!?」と尋ねてみると、ごはんなしのカレーだけでいただく一品だと答えてくれた。

そのまま食べるだけで十分つまみになるらしい。人によってはポテトなどにつけて食べるんだとか。なるほど、カレーをそう使うのか。

カレーをアテに酒を飲むとは、さすが飲兵衛の街・蒲田。ということで、おすすめしてもらった「バイスサワー(税込420円)」と「カレーあたま(税込300円)」を注文。


ポテトもいきたいところだが、刺身で贅沢してしまったので、ここは「おひたし(税込200円)」をチョイスした。


バイスサワーといえば、自分で注ぐタイプを思い浮かべるが、ここでは店主が作ってくれる。ジョッキの中には、きれいなグラデーションができていた。

何やら店主自慢の一杯らしい。細かいことはよく分からなかったが、飲んでみるとうまい。なるほど、これは確かに勧めたくなるな。


カレーは家庭的な味わい。そのまま食べてみると、確かに酒のアテになる。カレーといえばごはん、と思っていたが、これだけでも十分いけるではないか。


一方のおひたしは、さっぱりしていて箸休めにもってこい。それぞれつまみつつ、ふと、おひたしにカレーを合わせてみた。


……意外といけなくもない。というか、カレーが強い。そりゃそうか。

やはり、ここはポテトだったか。カレーとポテトなんて、食べなくても合うのは分かる。


・なぜか競馬の予想をする

ひとり飲みを楽しんでいると、なぜか常連さんから競馬の予想を求められた。

……なぜ私に? 競馬の知識なんて1ミリもないのだが。

とはいえ、聞かれたからには選んでみよう。馬の名前のフィーリングだけで「9・3・16」にしておいた。

結局、当たったのかどうかはよく分からないが、彼に幸あれ。

さらに、ほかの常連さんからも軽く絡まれ、ここには書けない「放送禁止用語」まで飛び出す場面も。

おっと、なかなか飛ばしてきますなあ。思わずグーが出てしまうところだったぜ。

そんなやり取りもしつつ、今回の飲みは終了。最後はそばで締めたかったのだが、贅沢しすぎて予算オーバーとなるため、断念した。


・そばは次のお楽しみに

料理はどれも絶品だったが、今回は1000円のカツオでちょっと贅沢。それでも、カレーあたまは300円、おひたしは200円と、手頃なつまみもある。何を選ぶかで、お会計は変わってきそうだ。

それにしても、カレーをつまみに飲んで、競馬の予想までさせられるとは。朝しか来たことがないという読者には、夕方はこんな感じでしたと報告しておこう。

店主も気さくで感じがよかったし、食べそびれたそばも気になる。次はぜひ、立ち食いそばのほうで利用してみたい。


【総合評価】
コスパの良さ:★★★☆☆
料理はどれも絶品だったが、今回は刺身でちょっと贅沢しすぎた。選ぶ料理によって印象は変わりそうだが、せんべろの店も多い蒲田という土地柄を考えると、まずまずといったところ。

1人飲みのしやすさ:★★☆☆☆
今回は取材で訪れたことが店内に広がってしまった(?)こともあり、店内でやや浮いてしまった。ただ、それを抜きにしても、この日見かけた女性のひとり客は私だけ。女性がひとりで飲みに行くには、なかなかハードルが高そうだと感じた。


【今回のお会計(税込)】
▼飲み物
・びんビール(大) 620円
・バイスサワー 420円

▼おつまみ
・どてやき大根 450円
・かつお刺身 1000円
・カレーあたま 300円
・おひたし 200円

合計 2990円


・今回ご紹介した店舗の詳細
店名 信濃路 蒲田店
住所 東京都大田区蒲田5丁目16-8
営業時間 6:20〜22:00
定休日 無休(年末年始など臨時休業の場合あり)

参考リンク:食べログ「信濃路 蒲田店」
執筆:大島あさ未
Photo:RocketNews24.