2024年は5月12日が「母の日」である。文字通り母への感謝を表す日で、その起源は諸説あるようだ。なんでも当初日本では3月6日が「母の日」だったらしいが、結果的には普及しなかったそうな……?
それはさておき、母の日に欠かせないのが「カーネーション」である。現在、街の花屋にはほぼ100%の確率でカーネーションが並んでいるが、おや? なんかとんでもない色のカーネーションがあったぞ……?
・七色
私が見かけたのは七色のカーネーション。その名も『レインボーカーネーション』というらしい。花びらごとに赤・青・緑・白などが混じっており、最初に目撃した際は「品種改良の技術ヤバいな」と感じずにはいられなかった。
カーネーション自体はカラーバリエーションが多く、店頭には赤・白・黄色・オレンジ、珍しいところではブルーなども。……が、その中でもレインボーはギンギラギンに目立っている。
そうか、令和の時代ともなるとカーネーションまで七色になってしまうのか。テクノロジーってスゴイ……と思いきや、実はそう単純な話ではないらしい。
・謎
というのも、これだけド派手なカラーリングなら「レインボーカーネーション」は多くの花屋で取り扱いがあってもいいハズ。ところがどっこい、実際のところレインボーカーネーションを扱っている店はそう多くないようだ。
当初は人気過ぎて売り切れているのかと思いきや、ある花屋の店員さんに伺ったところ「うちは生花しか扱っていないので……」とのこと。え、じゃあレインボーカーネーションは造花ってことなの?
・正体
気になり取り扱いのあるお店の方に質問してみたところ、以下のように教えてくれた。私自身、ついさっき知った「レインボーカーネーション」の正体とは……。
店員さん「レインボーカーネーションは生花に着色を施したカーネーションで、少なくとも5~6年前から流通していました。なのでレインボーカーネーションという品種があるワケではありません。
ちなみに当店で扱いのあるブルー系のカーネーションも全て着色です。品種改良で出来た “ムーンダスト” という青いカーネーションもあるにはあるんですが、この時期はなかなか入って来ないですね」
なるほど。レインボーカーネーションは白いカーネーションに染色液で着色したカーネーションで、そういう品種ではないようだ。そうか、テクノロジーはそこまで進んでいなかったか。
・豆知識
ちなみに店員さんは「カーネーションは母の日にほぼ1年分が売れる」「カーネーションが母の日の花である理由は、花言葉が “感謝” だからと言われている」などと教えてくれた。へぇ~、大変勉強になります。
さらに蛇足で言うと「父の日の花は特に決まっていないんですが、ひまわりが主流ですね」とのこと。ひまわりの花言葉は「憧れ」「情熱」「あなただけを見つめる」など。ふむ、娘に「あなただけを見つめる」と言われたらイヤな気はしない。
なお、気になるレインボーカーネーションのお値段は赤や白のカーネーションの2倍が相場であった。一般的なカーネーションが1本500円なら、レインボーカーネーションは1000円ほどが目安のようだ。
おそらく「母の日」に何かしらのプレゼントをする方の多くがカーネーションも用意するハズ。色で気持ちが決まるワケではないものの、たまには趣向を変えて「レインボーカーネーション」はいかがだろうか?
参照元:Wikipedia
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.