ラーメン屋のご飯メニューをレポートする連載『ラーメシ通信』。第6回は博多一風堂だ。国内だけではなくグローバルにチェーン展開する一風堂は、もはやラーメン業界だけでなく日本飲食チェーンの雄。その名前を知らない人はいないと思う。

そんな一風堂には「博多チャーハン(税込650円)」はじめ、「明太子ごはん(税込430円)」「温玉のせごはん(税込280円)」など様々なご飯メニューがあるが、今回はあえて「白ごはん(税込160円)」を注文した。実は、この白ごはん、秘密があるんです

・店外メニューに載ってないけど

公式サイトのお品書きに載っていない白ごはん。博多一風堂恵比寿店を訪れたところ、店外のメニュー看板にすら記載はなかったが、入店してタッチパネルを見るとちゃんとサイドの項目に存在した。限りあるスペースには書くまでもないというヤツなのかもしれない。

メニュー写真を見るとミニサイズのお茶碗でラーメンのオマケ的なご飯メニューであることが分かる。今回は、このご飯を主軸にするため、数量限定の「切り落としチャーシュー(税込140円)」、「ねぎ(税込140円)」、「温泉卵(税込140円)」で打線を組んだ。



・秘密

運ばれてきたのはメニュー写真通りのミニご飯。写真詐欺でも逆詐欺でもない。どこに出しても恥ずかしくないラーメン屋のミニご飯だ。では、この何の変哲もない白ごはんに何があるのかと言うと……

これ、おかわり自由のはずなのである。


「はず」と書いたのは、公式サイトトップにも店舗にもタッチパネルにもそのことについて特に何も記載されていないからだ。ゆえに、私はこれまで知らなかったのだが、公式の2021年のお知らせに「【生産者応援】一風堂では、白ごはんのおかわりが無料です」というものがある。

・2021年のニュース

このニュースはコロナ禍での飲食店での米の消費量低下を受けて「兼ねてからおかわり自由なんだけど改めてお知らせしますね」とした内容。そして、この時でさえも「実はおかわり無料です」という書き方であることから、知る人ぞ知るサービスであることがうかがえる。

とは言え、このニュースが配信されているのは2021年。時が経ち、2024年である現在も同じなのかはハッキリ言って分からない。というわけで、ちょうど一杯目も食べ終わったことだし、今から確認してみたいと思う。



・検証してみた

マジでおかわりとか誰も頼んでいない店内。ひょっとしてやっぱりもう終わったサービスなのだろうか? この空気でメニューに書かれていないお願いをするのは勇気がいるものだ。緊張しながら店員さんに「おかわりできますか?」と聞いてみたところ……


おかわりできた。


普通にできるんかい

ヒントがなさすぎて、店員さんの「できますよ!」って返答にまでビビってしまった。というわけで、残していた温泉卵で2杯目を卵かけご飯に。米ウマイ。


あくまでサイドメニューサイズではあるものの、160円でおかわり自由はコスパの良さが感じられた。ラーメン屋の券売機に眠るメシ、略して「ラーメシ」。地味ゆえに裏ワザみたいな知られざるシステムがあるところもまた味わい深い。

参考リンク:博多一風堂お知らせ「【生産者応援】一風堂では、白ごはんのおかわりが無料です。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.