明日2020年11月28日から、一風堂が『博多もんじゃそば』を店舗限定で販売開始する。正確に言うと、現在のところ唯一の販売店舗である「一風堂 浅草橋本舗」のオープンが明日28日。

私はそのオープンに先かげて開催された試食会に参加し、『博多もんじゃそば』を食べてきた。感想をひとことで言うならば、「麺の量の多さと価格、味を考えれば一風堂でもっともコスパのいいメニューかもしれない」といったところなのだが、まずは店舗について簡単に説明したい。


・トライアルメニュー多めの店舗

「一風堂 浅草本舗」には、『江戸式醤油ラーメン(税抜790円)』なんてものがある。『一風堂まつりめし(税抜600円)』なんてものもある。先に述べたとおり、『博多もんじゃそば(税抜890円)』もある。『白丸元味(税抜750円)』と『赤丸新味(税抜820円)』は他店舗と味が微妙に異なる。

つまるところ、よくある一風堂の店舗と似ているようでちょっと違うのが「一風堂 浅草橋本舗」だ。ちなみに、「本舗」とつくのは福岡の塩原に次いで、浅草橋が2店舗目らしい。


それだけに特別感があるが、なんでも「一風堂 浅草橋本舗」ではトライアル的なメニューを多く取り扱っており、評判が良ければ全国展開されることもあり得るそうだ。

したがって、「そんな遠い店まで行けないよ〜」と思った人でも諦めてはいけない。これらのメニューが、将来的にあなたの近くの店舗で販売される可能性だってあるのだから。そして、トライアル精神の塊とでも言うべき『博多もんじゃそば』はマジで全国展開あるかもしれない。


なぜなら、ジャンク系の味が好きな人は間違いなくハマるだろうから。なんとなく、中毒者続出の予感がする。特に、口に入れた瞬間に広がる青のりの風味。これだけでリピーターになる人だって多いのではないか。

ちなみに、青のり以外に使われている具材はきゃべつ、玉ねぎ、刻みねぎ、紅しょうが、天かす……など。そして、主役とも言うべきなのが極太の麺である。


食べてみたところ、この麺がどう考えても多いのだ。広報の方によれば、「赤丸・白丸に使われてる麺が100グラム、東京式醤油が120グラムなのに対して、博多もんじゃそばの麺は300グラム」だという。

ということは、『博多もんじゃそば』は赤丸や白丸のとんこつラーメンに比べて麺が3倍ということになる。それでいて価格は税抜890円。コスパを考えれば、なかなか優秀なメニューかと思う。


それにしても、『博多もんじゃそば』の麺は何故これほど多いのだろうか? 気になったので広報の方に質問してみたところ、「まぜそばならではのボリューム感を出したかった」という理由に加えて以下のように教えてくれた。


「店舗がある浅草橋の土地柄から、開発当初にイメージしたのが江戸っ子でした。そして江戸っ子と言えばお祭り騒ぎが好きなイメージがありまして、だったらこのような麺の方が遊び心があるといいますか……」


——早い話が、「祭り好きな江戸っ子」のイメージをラーメン(まぜそば)に落とし込んだ結果、デフォで麺3倍の新商品が誕生したようだ。一風堂は江戸っ子のことをどれだけ祭り好きだと思っているのか? という気がしなくもなかったが、ボリュームのある商品が890円(税別)で食べられるのは嬉しい限り。

なお、この『博多もんじゃそば』は期間限定商品で、いつ終売するかは決まっていないとのこと。ってことは、人気が爆発して今後は全国のチェーンで食べられるようになる可能性がある一方で、残念ながらワンクールで終了の可能性もある。どっちに転ぶか分からないから、近くに住んでいる一風堂ファンはお早めにどうぞ。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 一風堂 浅草橋本舗
住所 東京都台東区柳橋1-3-6 ユニデン浅草橋ビル1F
時間 11:00~21:00(L.O.20:45)
休日 日曜日 ※オープン翌日の11月29日(日)は営業

参考リンク:一風堂「一風堂 浅草橋本舗」オープン!
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼『博多もんじゃそば』は器からこぼれるくらいの勢いで混ぜるのがコツらしい。混ぜそばなので、ラーメンのようなスープはない。

▼口に入れると、「お好み焼きか?」と思うほど青のりの風味が強い。商品名に「もんじゃ」とあるが、味はどちらかと言うと広島焼きの方が近いかも?

▼こちらも店舗限定の『江戸式醤油ラーメン』。醤油のコクが強いと思ったら……

▼九州の醤油が使われているらしい。江戸式なのに九州醤油。これも1つの ”味” である。

▼チャーシュだけでも、他店舗のトンコツラーメンにのっているものと違う。横から見たら……

▼厚い。

▼他にも独自メニューがある。

▼繰り返すが、オープンは11月28日だ。