2023年1月、山崎製パンは大人気商品の「薄皮シリーズ」を5個から4個に減らす決断をした。1個減にSNSでは哀しみの声が相次いだものの、1個がデカくなったことから嘆き悲しんだファンもいつしか落ち着きを取り戻し、今ではすっかり4個に馴染んでいる様子だ。

そんな薄皮シリーズに2024年1月1日から新しい仲間が加わった! 従来の菓子パン路線から脱却したグルメシリーズの「ハンバーグ & ケチャップパン」「たまごぱん」である。

甘さこそが薄皮の魅力だったはず。総菜パンとしてもやっていけるのか? 食べてたしかめてみた!

・薄皮に総菜パン

実はグルメシリーズの販売は今回が初めてではない。昨年8月から2カ月間期間限定で「ハンバーグ & ケチャップパン」を販売したところ、同社の予想を上回る売れ行きとなったそうだ。

また昨年は総菜パンカテゴリーが伸長したこともあり、「薄皮グルメ」を拡充することになったという。


個人的には「薄皮 = 菓子パン」というイメージが強いので、総菜としてもイケるのか不安になってしまう。あの薄い生地からクリームやチョコレートがあふれだすような食感が魅力だと思うんだけどねえ。

ハンバーグやたまごを入れっちゃって、本当に大丈夫なのかなあ……。


1月1日から発売が始まっており、いずれも近くのスーパーで購入することができた。まずはハンバーグから食べてみたいと思う。パンの形状は5個の時より丸くなって、重さも増している。中身がしっかり詰まっているようだ。


カットすると中には肉! あんこやクリームではなく肉がいる。チョコみたいに見えるけど、チョコじゃないんだな、コレが。


まるで自分のロッカーだと思って開けたら、人のロッカーだったような気まずさがある。「あれ? 違う!?」ってな感じで……。

しかしだ。食べると生地と具材がバッチリ合っている。薄皮は本来、和菓子の薄皮まんじゅうにヒントを得た商品で、中身の持ち味を存分に味わうために薄い生地で作られている。

したがって、ハンバーグの美味しさがダイレクトに口の中に飛び込んでくる。甘味じゃなくても合うんだ!


一方のたまごパンは、ハンバーグよりも生地の色が薄く手触りも柔らかい。中身に合わせて、生地を柔らかく仕上げているのかも。ちなみに形が少しイビツなのは、持ち運ぶ際にカバンの中で潰れてしまったせいだ。ご了承いただきたい。


たまごは従来の菓子パンに近い印象を受ける。フィリングはほのかに甘く舌触り滑らか。それでいて、食事の満足感を得られるので、軽く昼食を済ませたいときや、間食・夜食として食べるのも悪くないだろう。


シリーズ初の総菜パンなのに、食べるとどこか懐かしい印象を受ける。長年愛されてきた薄皮シリーズだからこそ、新しいものの中に懐かしさを覚えるのかも。

食べるまでは疑心暗鬼だったが、食べてしまうと「なぜ今までなかったのか?」という疑問すら湧いてくる。それくらい、薄皮と総菜の相性は良い。


・アレンジもアリ

そのまま食べるのも良いけど、総菜パンだから温めても良さそうだ。私(佐藤)はオーブントースターで加熱する際に、とろけるチーズをのせてみた


ハンバーグもたまごもチーズと合うはずだから、きっと美味しくなるに違いない!


食べてみたところ、やはり期待を裏切らなかった。とけたチーズと温まった具材の組み合わせは格別。ハンバーグにはケチャップを、たまごにはマヨネーズをさらに追加トッピングすると、もっと美味くなりそう。

今ならあまった餅を乗っけて、チーズ代わりに焼くのも良いかもね。とにかく薄皮グルメには可能性を感じるぞ。これからさらにラインナップが充実することに期待している!


参考リンク:山崎製パン(PDF
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24