私(佐藤)が小学生だった頃、キッズに絶大なる人気を誇ったのが、16連射でおなじみの「高橋名人」である。振り返ると、現代におけるプロゲーマーのはしりだった。大人たちは名人のすごさを理解していなかったと記憶している。

もしかしたら現今の高橋名人に相当する存在は、YouTuberのHIKAKIN(ヒカキン)さんもかもしれない。彼はあいかわらず子どもたちの間で不動の人気を誇っている。

そんなヒカキンさんが山崎製パンの定番商品をランキングしたそうだ。栄えある1位はカレーパンだ。彼が「超ウマ」と評するその味は? 久々に食べてみたら、意外な発見が!

・15種の商品から

山崎製パンのホームぺージを見ると、ヒカキンさんは同社の定番15商品のなかからトップ5を選んだとのこと。そのラインナップは以下の通りである。


コッペパン(ジャム & マーガリン)・高級つぶあん・アップルパイ・カレーパン・スイートブール・まるごとソーセージ・ホワイトデニッシュショコラ・ミニスナックゴールド・ケーキドーナツ・ナイススティック・薄皮つぶあんぱん・チョコチップスナック・イチゴスペシャル・北海道チーズ蒸しケーキ・ミルクチョコクリームコロネ(山崎製パンホームページより)


うわ~、このなかから5つを選ぶって難しい。ある意味、このラインナップは山崎製パンのベスト盤みたいなものだ。はっきり言って、どれが1~5位のなかに入ってもおかしくない。どれを選んでも正解だから困る。ヒカキンさんも相当悩んだに違いない。さて、彼が実際に選んだ5つが店頭に並んでいるのを発見したので、5位から順番に見て行こう。


第5位 アップルパイ


「5位」というランク付けは非常に難しかったと思う。上位5本の指には入っているけど、そのなかでは最下位である。「中の上」くらいの位置づけにアップルパイを持ってくるとは、ヒカキンさんもなかなか渋い。あえてドラクエの4人パーティで例えるなら、レギュラーの4人からは外れるけど、控えではいて欲しい、踊り子的な存在と言ったところか。3カ月に1度くらい食べたい味だ。


第4位 まるごとソーセージ


このランキングは「ヤマザキ人気菓子パンTOP5」ということになっている。これとカレーパンを菓子パンのくくりに入れてしまうのは、どうなのか? という疑問があるなかで、ヒカキンさんは4位にコレを選んだ。これまたロングセラーの人気商品。私は学生時代に良く食べていたことを思い出す。同級生の間では「オラパンソーセージ」というナゾの呼び名がついていた。懐かしいな~、2カ月に1度は食べたい味。


第3位 ホワイトデニッシュショコラ


くぅ~! ヒカキンさん、心憎い。ホワイトデニッシュショコラを3位にもってくるとは、わかってらっしゃる! 私は当編集部に入る直前の10年前、猛烈に貧乏だった。その頃に甘いモノを食べたくなると良くこれを食べていた。体重53キロ、今よりも10キロも軽かった頃に、食べるのはぜい沢だった。もしかしたら、ヒカキンさんも無名時代にこの商品に癒されていたのかも。1カ月に1度は食いたい味。


第2位 コッペパン(ジャム & マーガリン)


最近はコッペパン専門店をアチコチに見かけるが、それよりもはるか前から販売していた商品だ。コッペパンの低迷期を陰で支え、今の流行をけん引した商品といっても過言ではないだろう。この商品、そのまま食べても美味しいが、オーブントースターで軽く焼くと、さらにウマくなるのはあまり語られることのない事実である。2週に1度は食べたい味。


1位 カレーパン


先ほども申し上げたが菓子パンランキングである。個人的にカレーパンとまるごとソーセージがノミネートされているのは疑問符がつくのだが、そこを無視せずに、あえて向き合い1位にカレーパンを持って来るヒカキンさんの度量ははかりしれない。

しかしながら、私はこのランキングを見た後に、実際にカレーパンを食べてわかった。うまい! 以前よりもずっとうまくなっている!! きっとヒカキンさんはそこを見抜いたのだ。毎週食べたい味。


・食べてびっくり

と言うわけで早速食べることに。


袋には、いつの間にやら「発酵種ルヴァン使用」と書かれている。どうやらパンの種が気付かない間に変わったようだ。


袋から出してみると、以前に比べて色合いが薄くなっているように見える。前はもっとこんがりとしていたはずなのだが、現在はほんのりとしたキツネ色。そして前よりも油でギトギトした感じがない。


半割りにすると、中にはカレーがぎっしりと入っている。具の量は以前と変わらないように見える。


食べてみると……。


口当たりは非常に柔らかくなっている。表面の衣はサクサクなのに、なかのパンはふんわり。先にも述べたように、油っぽさは一切なく、カレーの味を存分に堪能できる。正直なところ、以前のカレーパンはもっとジャンキーな感じがしていた。もう少しワイルドな味わいだったのだが、今のカレーパンは繊細で上品な気さえする。



なるほど。菓子パンランキングでありながら、ヒカキンさんが1位にした理由が何となくわかった気がする。久しく、ヤマザキのカレーパンを食べていないという人は、一度、ご賞味あれ!


参照元:山崎製パン
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24