事前抽選で消費者を一喜一憂させたり、転売ヤーが跋扈(ばっこ)したり……時に殺伐とした空気が支配する福袋の世界。そんな荒野に一服の清涼剤はいかがだろうか。

世間の話題をかっさらうような派手さはないけれど、確実な満足感が得られるのが「カフェ・ド・クリエ」の福袋だ。今年は定番の焼き菓子の詰め合わせではなく、「フードメニューと交換できるチケット」をひっさげて登場した。


・「カフェ・ド・クリエ 2024福袋」(税込3900円)

「カフェ・ド・クリエ 2024福袋」のセット内容は以下のとおり。


・福袋限定オリジナルバッグ
・焼き菓子3種
・ドリップオリジナルブレンド1箱(5杯分)
・フードメニュー交換チケット(4枚)


昨年まで大盤振る舞いだった焼き菓子とコーヒーチケットをカットし、フードに注力した構成だ。

「福袋限定オリジナルバッグ」はアッシュカラーの落ち着いた雰囲気。持ち手はアプリコットオレンジ・フランボワーズピンク・マリンブルーの3パターンがある。

バッグそのものが福袋の容器になっているスタイルで、そのまま手に提げて持ち帰れる。「バッグも商品なんだから、きれいに包装して欲しい」という意見もあるだろうが、筆者は家に帰るまでの気分がアガるので、このタイプも好きだ。ショッパーが豪華だと気分が盛り上がるのと似ている。

SDGsに配慮し、抽出後のコーヒー粉を使用した生地だそう。かなり厚手のかっちりしたシルエットで、単独でも自立する。内容物の重さで倒れない安定感がありつつ、空っぽの状態でもクタクタせずに縦置きできる。

ちなみに今年は、姉妹ブランド「メゾン・ド・ヴェール」のトートバッグとは別の独立したデザイン。



昨年まで大量に入っていた焼き菓子は、今年は3種の精鋭に絞られている。ベルギーワッフルプレーン、チョコチップクッキー、国産かぼちゃとキャラメルのマーブルケーキ(キャラメルチョコ掛け)の3つだ。

そしてカフェらしく、お馴染みドリップオリジナルブレンド1箱(5杯分)。


メインとなる「フードメニュー交換チケット」は、パスタ券(単品)2枚、トーストサンド券(単品)1枚、ケーキ券(単品)1枚という構成だ。ひとりなら3食分にはなるボリューム。

ちなみに同店のパスタは通常700円台から800円台、トーストサンドは500円台。トータルで税込5460円相当の福袋になっているという。



正直に告白すると、これまで待ち合わせのためやコーヒーブレイクのために同店に立ち寄ることはあったものの、フードメニューは食べたことがなかった。ゆえにどんな味かも知らない。

行ったことのない店や、買ったことのない商品を「試してみようかな」と思えるのが福袋の醍醐味。それで新しい商品を気に入ったら、店も客もwin-winだ。

もちろん福袋だから「おトクさ」は大事だけれど、思いきって例年と趣向を変えてみる、いろいろ工夫してみる、という新しい試みは大歓迎。筆者もさっそくフードメニューを試してみたい。有効期限が2024年3月31日(日)までとちょっと短めなので、その点だけ注意。

なお、予約も受け付けていたが、店舗によってはまだ在庫もありそう。最寄り店をチェックしてみて欲しい!


参考リンク:カフェ・ド・クリエ
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.